
- 第五十八章 – 高校生活 Ep.45:Holy shit!!: 4-friends 4ever!!~四聖?友よ永遠なれ!!~ パーリナイの前にキレイキレイ、しましょ? PartXX→yXXYY
- 第五十九章 – 高校生活 Ep.46:Hope: 5-friends 5ever!!~五望友よ永遠なれ!!~ PartyXXYY+→∞ これは乱交パーティーですか? もはや一周回ってポリアモリーです
- エリスの高校生活㊶ Hi-Ero: Full-burst Frontal!!~唸るぜリビドー、フルバースト!!~ Pissy3
- エリスの高校生活㊷ Hell yeah!!: 4-friends 4ever!!~四獄友よ永遠なれ!!~ もしやついに3Pですか? YoYo!! 股間ピンピンッ!! やるぜ3P♪ PartyXXYY+
- エリスの高校生活㊸ Hooyah Hooray!!: 5-friends 5ever!!~五援友よ永遠なれ!!~ フレー、フレー、4P!! 頑張れ頑張れ、5P!! わぁぁぁぁぁぁ!! PartyXXYY+X
- エリスの高校生活㊹ Hope: 5-friends 5ever!!~五望友よ永遠なれ!!~ Part∞ これはただの乱交パーティーですか? いえ、もはや一周回ってポリアモリーです
- 第六十章 – 高校生活 Ep.47:僕らの十七歳の地図(セブンティーンズ・マップ)
第五十八章 – 高校生活 Ep.45:Holy shit!!: 4-friends 4ever!!~四聖?友よ永遠なれ!!~ パーリナイの前にキレイキレイ、しましょ? PartXX→yXXYY
エリスの高校生活㊳ Holy: 4-friends 4ever!!~四聖友よ永遠なれ!!~ これはポリアモリーですか? だからただの乱交パーティーですってば! PartXX
「はいっ、”おにんにん”こんにちは~♪」ダニエルがエリスのパンツ(ナイロンのショーパン+綿のドロワーズ)を無理やり脱がすと、そこにはイッたばかりでヘニョンと萎えている彼のミニ・ペニスと、秘部を守るようにムッチリと肉付いているお尻のお肉があった。すかさずダニエルが、傍のニコラとキアラに対しこう指図する。「ちょっと君たち、エリスの義足を外してくれる? パンツ最後まで脱がせたいんだ」
ゴクリと唾を飲んでから、「お、おう(あ、あいよ)」と言って嬉々として従う二人。片やニコラが義足からライナーピンを抜き取り、片やキアラがそのシリコンライナーを脱がせる。それを受け、すぐさま左足の靴下ごとパンツをキャスト・オフさせていくダニエル。三人の共同作業により瞬く間にエリスは、一糸纏わぬスッポンポン状態になった。
「はい研修を続けるよ~」ダニエルが気を取り直して言う。「まずおチンチンを観察してみよう。見ての通り、イッた直後の男の娘のおチンチンは、大抵こんなふうにフニャフニャになってます。男性は少なからずそういう傾向がありますが、彼は特に精力が低いのでこうなりがちです」トピックに反してなぜか硬くなる彼の口調。どうやら彼は”専門家”になりきっているようだ。「でも心配ナム!! 彼はその分『何回でもイける』からっ!!(※医学的根拠はありません)」
「はっ――」堪らず挙手(人差し指を立てるスイス式で)して、”教授”に発言権を求めるキアラ。ふーむ、随分と熱心に講義を受けているじゃないか……。「はい何ですかキアラさん?」教授が彼女に発言を許可すると、彼女もさながら医学部の研修生かのような真面目な口調で、こう質問し始めるのだ。
キア「”お嬢の先端”に、粘っこい液体が付いてるのですが、これは”精子”でありますか?(研修生というより軍隊の訓練兵っぽい)」
教授(気取って人差し指を振って)「ノンノン。エリスには『お玉』がないから、それは精子ではないよ。まぁ『精液』ではあるけどね。精液は『精嚢(※前立腺の上にある、精液の7割を生成する器官。精子の栄養となるフルクトースを含む精液を生成する)』と『前立腺(※残り3割を作る器官。膣内の酸性を中和するためのアルカリ性の精液を生成する)』、あと『尿道球腺(※前立腺の下にある、潤滑液であるカウパー液を生成する器官)』由来の体液の合成物で、『先天性無精巣症』のエリス場合は、それらの器官も退化してはいるんだけど、そこはほらっ――『愛の力でポテンシャルを最大まで引き出した結果』だよ!! 見たまえ諸君!! 立派な精液ではないか!!(※量自体はそれほどでもないが、小さなペニスから出るとそこそこに見える) キアラ君、ぜひ『舐めて』あげたまえ!」
キア(もはや何の疑念も抱かなくなって)「はっ、それでは頂かせていただきます――」すぐさま想い人の股のところに顔を近づけ、そこにいる”ヒル”にかぶり付こうとする彼女だったが、『まずは匂いを楽しもう』と思い至るや否や(こういう状況では、なぜかみんなソムリエと化す)、鼻を近づけて『すんすん』とノージング(nosing)を行い、そのうえで相手に「お嬢……ごめん、舐めるよ?」と前置いてから、満を持してその珍味を食していくのだ――。
エリ(もう恥ずかしさのあまり意識的に気絶しながら)「や、やぁ……」
キアラの”フニャチオ”が始まる。まず小っこいフニャチンを根元まで咥え込み、へたっている先端を舌で転がしては、ついでに精液を味わっていく。最高級エスプレッソのような上質な風味と苦味を堪能した後、それをゴックンと飲み込んだ彼女は、続いて亀頭のテイスティングへと移っていく。
舌先でヒルの口をチョンチョンと突いてやり、微かに残った精液と尿のブレンドを味見すると、ほどよく苦く”しょっぱい”エキスが、舌先をピリリと刺激する。堪りかねて彼女が、一度ペニスを口から出して皮を剥き、露出した亀頭を理性の許す限り眺め始めると、それに呼応してペニスの方も、急に恥じらいを取り戻すがごとく再勃起していくのだ――彼女はこれまでにも増して動物じみた熱心さで、その”堅物”なチンアナゴを貪っていくのだった――。ペロペロ、チュッチュ、チュパチュパチュッ♡
ご、ゴクリ……。お預けを食らっているニコラが喉を上下させる。ポリアモリー自体不本意ではある彼だったが、こうして好きな人が目の前でなす術なく、女子に食べられているシーンは圧巻だった。抗いがたいほどエロティック……言うなれば『NTR妄想』が現実になったかのような光景だった。教授に『ペニスは仕舞え』と言われた手前、何とか踏みとどまってはいるが、本当は今すぐにでも恋人の『お留守な口(本物の上の口)』に、己のイチモツをブチ込みたかった。
彼の我慢が限界を迎えようとしていた寸前、教授が一旦行為を中止させる。「はいそこまで! キアラ、口を離して」言われた通りにするキアラ。残されたのはジュクジュクに熟れ、脈動する、哀れなマイクロ・ペニスだけだった。
教授が講義を進めていく。「それじゃあ今度は、『お尻』を見ていくよ! 見やすいように僕が後ろから脚を持ち上げるねっ! あらよっと――」そう言ってベッドに上がった彼は、エリスの上体を優しく起こしてから、その後ろに座り込み、外側に回した手で両脚を抱え持っていく。さながら卑猥なプロレス技にでもかかったかのように、無情にもエリスの『弱点』があらわとなる。「どう、見える? 麗しい、『秘密の花園への入り口』が」
「あ、あぁ……」ニコラとキアラが同時に答える。二人の目の前には今、想像を絶する美しい光景が広がっていた。真っ白いキャンバスの中央に薄紅色のマーキングが一つあって、それはまるで『鏡の世界にある第三の乳首』だった。あ、アソコから本当にウンチが出てくるのか……? 信じられない……出てくる物として想像できるのは、真珠のように美しい卵くらいだ……。
(※実際、鳥類や爬虫類の体では、消化管・泌尿器・生殖器の出口が『総排泄腔』として一つにまとまっている。つまり一つの穴からウンチもオシッコも赤ちゃんも出てくるのだ)
一方、己の排泄腔を無防備に晒されている”ウミガメちゃん”は、もう死ぬほどの恥ずかしさと興奮に苛まれながら、顔を隠して「フー、フー」と喘息めいた呼吸を繰り返すことしかできない。全く……『織り成す世界は壮大なジョーク』だっ!! 『僕には冗談にしか聞こえない』っ!!(※エリスはそんなこと思ってません)
――と言うのも、今のは『People In The Box』というバンドの『八月』という楽曲の歌詞で、私はその曲が大好きなのだが、全ての曲の歌詞が難解なメタファーで構成されている同バンドの楽曲で唯一、私が勝手な”想像の解釈”を持っている曲でもあるのだ。そう……私はその曲の一部が、『ウミガメの産卵』について歌ったものだと妄想している。もっと言えば、『人間の生の営みと、夢破れた人物の希死念慮を、自然の摂理として盲目的に産卵に励むウミガメと対比させて描いている作品』だと思っている。
いや、単にそう直感したというだけで、恐らくは間違っているのだろうが、ところどころウミガメを連想する文が並んでいるのと、タイトルの『八月』がウミガメの産卵シーズンと被っていることが、私をそのような妄想に駆り立てるのである。きっとファンの方がこれ見たら、『的外れもいいとこだ』と一笑に付すのだろう……申し訳ない……。
そして一番申し訳ないのが、こんな脈絡のない話題を盛り込んで小説を中断してしまっていることだ。なぜ私はこんなことを書いているのか……? はぁ……これはかなり重症だな……。それでは続きをお楽しみください。
「待ってね。まだ触ったり舐めたりしちゃダメだよ? それはエリスが怒るからね。『大腸菌で病気になっちゃう!』って」教授がウミガメちゃんに技をかけたまま言う。密着した身体全体から、ウミガメちゃんの急ぎ足になる鼓動を感じる。「だからまずは、匂いを嗅いでみよう! さっ、今度はニコラからどうぞ!」
ニコ「え、でも……」さすがに躊躇いを隠せない彼。それは彼自身が『したくない』という意味では全くなく、純粋に恋人の心を気遣ってのことだった(何を今さら……)。
教授「さぁ遠慮せず! 『すー』っと深呼吸してみて! エリスも悦んでくれるよ!(希望的観測)」
ニコ(似非教授の言うことなど当てにならんと思って)「エリー、本当か? 本当に匂い嗅いでもいいのか……?」
エリ(泣きそうな声で)「だ、め……おしり……汚いもん……恥ずかしいもん……」
ニコ(やっぱりなと思って)「だ、だよな……安心しろ、俺はしないから」
キア「じゃあアタイがするっ――」突如、恋人の”庭園の門”に大接近し、そこにある空気を思う存分吸い込み始める彼女。どうやら先ほどのフェラで完全に”イカれて”しまったらしい……。そして肺が最大まで膨れ上がったところでようやく、彼女が口からフーッと息を吐く。その呼気がダイレクトに門をくすぐるものだから、エリスは緊張と疼きでフルフルと震えることしかできなかった。
「どう? お花の匂いしたでしょ?」ノージングを終えた彼女に対して教授が言うと、キアラは「うーん」と首を捻った後、「特に何の匂いもしなかった」と感想を述べる。教授が「あっちゃ~、花の香り付きトイレットペーパーは済んじゃったか……」と言うと、エリスが籠った声で「だから言ったじゃん……『花園』なんかじゃないんだってば……もうやめようよ、こんなのぉ……」と不満を漏らす。
だがそんなことはお構いなしのキアラ、「けど何つーか、お嬢の『フェロモン』みたいなのは感じたっ――」と彼の股間にかぶり付き、”タマ袋”らへんの皮膚をパクッと咥えたままモグモグと”お強請り”し始めるのだ。「およう(お嬢)……おひいあめえもい~い(お尻舐めてもい~い)……?」
振動で彼の反り立ったペニスがミョンミョン動き、終いには先端から『トロッとした蜜』が溢れ出してくる……。その蜜が花びら(包皮)の器から溢れ出し、花托(亀頭)と花茎(陰茎)を伝って地面(キアラの口元)に流れ落ちていくまでの間、エリスは何も言えなかった……。口を開いたが最後、自分が『とんでもないこと』を言ってしまいそうで怖かったのだ……。誰よりも彼自身が、三人の恋人から注がれる『性フェロモン』に当てられていたからして……。
「いっ――」ついに彼が口を開き、あらぬことを言ってしまいそうになったそのとき、ダニエルが代行してこうセリフを引き継ぐ。「――いいけど、それは『お尻とお口を綺麗にしてから』ねっ☆ さぁ二人とも! 『全裸になってバスルームに行く』よーっ!!」
そう言ってベッドから起き上がる教授のことを仰ぎ見て、ニコラとキアラが愕然とする。ぜ、全裸でバスルームって……それってまさかっ――。「はぁぁぁぁぁぁぁっ!!!?」出会って以来初となる、全力のハモりを見せる彼らだった。
エリスの高校生活㊴ Holy shit!!: 4-friends 4ever!!~四聖?友よ永遠なれ!!~ ってマジで3Pするんですか? イッツだってパーリナイッ! そう3Pだっていいじゃない♪ PartyXXY
「ちょ……あんま見んなし……」
「み、見てねーしっ! お前こそ見んなっ!」
「見んなってその『ぶっといの』を? 何でそんな『ピクピク』してんの?」
「なっ、これはお前で『勃ってん』じゃねぇ!! 図に乗るなっ」
「どうだか……」
教授に言われるまま”フルヌード”になって、二人でエリスを支えながら一階のバスルームに向かっているニコラとキアラ。階段を一段ずつ”のそのそと”歩きながら、互いへの意識と隣の恋人への欲望で、心はこれ以上ないほど掻き乱されていた。
三人が最下段まで来たところで、ひと足先に一階に来ていた教授が現れ、彼らをバスルームへと導いていく。彼の手には何やら『ぶっとい注射器』と、『謎のアイテムが複数入ったカゴ』の取手が握られている。二人はそこはかとなく感じる嫌な予感を無視して、導かれるままにその『魔境』へと入っていくのだった。
ガチャンッ。バスルームの扉を閉めたところで、教授が意気揚々と抗議を再開する。「それじゃあ、エリスをトイレに座らせてあげて。これから『腸内洗浄』するからっ」無論、耳を疑う初心者二人。「ちょ、腸内洗浄!!?」とこれまた見事にハモるのだ。
対して教授が、淡々と準備しながら応える。「そ♪ お尻『キレイキレイ』するの。直腸の辺りまでではあるけど、これをするのとしないのとじゃ、衛生面で雲泥の差だからねっ☆」いやそれを言うなら『うん便』の――。
『前回のトラウマ』を思い出したエリスが、途端に暴れ始める。「やっ、僕っ、やっぱりやめるっ!」ニコラとキアラの支えを振り払って、左脚一本でケンケンしながら魔境を脱出しようとする彼――っと、瞬時に立ち塞がる教授(もはや魔王)。「ダメだよエリス! お尻はちゃんと綺麗にしないと!」人間らしい慈悲の欠片も持ち合わせていない魔王がそう言うと、エリスは囚われの姫のような”か細い声”で、「だ、だって……恥ずかしすぎるよこんなの……」と苦言を呈するのだ。
「じゃあ今日はエッチできなくなるけど、いいの?」と魔王。
「うん……いいもん……二人とはまた別の日に、『自分でお尻綺麗にしてエッチする』もん……」と姫。前回は何だかんだ魔王の魔の手に墜ちてくれた彼女?だったが、その様子を見るに今回は何か、『やむにやまれぬ事情』があるようだ……。だが当然”魔王様”も、このまま『はいそうですか』と引き下がることはしない――是が非でもその”理由”を突き止めて、そのうえで姫を完膚なきまでに屈服させる方を選ぶのだ――。
魔王「へぇそうなんだ~? でもそれじゃ『約束が違う』よね~? 僕は『君たちの初エッチに立ち会えるのなら』って条件で、泣く泣く『ポリアモリー要求』を呑んだんだけどなぁ~? いいのっかな~? それじゃ本物の『浮気』になっちゃうんだけどな~?」
「――わ、分かったよっ! ”する”よっ! するからせめてっ――」そこで血迷ったように左手を差し出すお姫様。「『キレイキレイ』は独りでさせて? みんなに”あんなとこ”見られちゃったら、僕もう恥ずかしくて『爆発しちゃう』!!」
「はぁ……」溜め息を吐いた後、観念したように『注射器』を差し出す魔王様。だが姫がそれを受取ろうとした瞬間、意地悪く魔王がそれを引っ込めるのだ――伴ってバランスを崩すお姫様! それを受け止める魔王! 魔王は姫の困惑の色すら確かめず、ただ耳元でこう囁くのだった。世界の半分をお前に――。
「大丈夫。もし君が爆発しても、僕が破片を拾い集めるから……(無理やり『これゾン』と結びつける)」――じゃなかったみたいです。魔王は何としても『姫の浣腸シーン』を見たいようです。「だから……して……?♡」
だが姫も負けじと反撃する。魔王から”勇者の剣”を奪い取ろうと躍起になりながら、己の言い分を吐露していくのだ。「ヤダって――言ってるっ――ふっ――爆発したらっ――それっきりっ――んんっ!――拾い集めてもっ――蘇らないっ――んもうっ!――だって僕――ゾンビじゃないもんっ!!(正論)」
またしても自分たちを無視して、二人だけで『くんずほぐれつ』し始める彼らのことを、呆然と見守るニコラとキアラ。あぁ、もう……『一人でして』いいっすか……?(涙) 身体は永遠と発情しているのに、生殺し状態が続いているので、ついそんなことを考えてしまう二人だった。
そして”ダニエリ”の痴話喧嘩は加速する。
ダニ「なーんでダメなのー? 前は”してくれた”のにー!」
エリ「”あのとき”も相当我慢してたんだよっ!!? 君は知らないんだっ!! 『好きな人にウンチしてるところ見られる恥ずかしさ』をっ!!!」
ダニ「でもしてくれたー! 『可愛かった』ー! 君も『イッてた』ー!!」
エリ「い、って……それは関係ないでしょー!!?」
ダニ「関係あるー!! 君も『見られるの好き』なはずー!! なのに”ごねてる”のおかしいー!! 今日に限って絶対おかしいー!! 何か隠してるー!!」
エリ(突如として威勢を失って)「だって……だって……」
ダニ「何? ちゃんと言ってくれなきゃ分かんないよ?」
エリ「だってっ!!」
ダニ「だって!!?」
「今日はホントに”出ちゃう日”なんだもんっ!!!」
顔を真っ赤にした恋人が言い放ったそのセリフを聞いて、ダニエルはしばし思考を停止させる。”出ちゃう”……? 出ちゃうって何が……? えっ……まさかっ――。
「もしかしてエリス……今、『ウンチしたい』の……?」ダニエルが恐るおそる聞くと、エリスがバツが悪そうにそっぽ向く。何てこった、どうやら”そういうこと”らしい……(※この日エリスは本当にたまたま、朝に便が出なかった)。質問者がゴクリと息を飲み、また魔王様が復活する――。
魔王「だったらなおのこと見せ――」
「――イヤッ!!」即答するお姫様。これまでどんなことでも相手に許してしまっていた彼ではあるが、さすがにガチの脱糞シーンは見られたくないと見える……いや、当たり前か……こんなこと、本来なら議論の余地すらない……。ついに床に崩れ落ちて、蹲ってしまう彼――。「僕だってね……好きな人の望みは叶えてあげたいって思うよ……でもこればっかりはダメなんだ……ごめん……」
その様子から本気の苦悩がありありと伝わってきて、魔王様ですら『いささか要求がすぎたな』と、自重と慈悲の心を芽生えさせる他ない。「分かった……こっちこそ無理言ってごめん……じゃあひとまず僕らはここから出てるから、君はその……”出しちゃって”ください……腸内洗浄はその後行います」そう言って部屋を出ていくダニエル……ニコラとキアラも続く。残されたエリスは、ダニエルへの反発というよりは、不甲斐ない自分を責めるような感じで、床を両拳で打つのだった。
部屋を出たダニエルが、廊下に座り込んで自己嫌悪に打ちひしがれる。『ごめん、エリス……嫌な思いさせちゃって……けど僕は本気だったんだ……本気で君の『全て』を見たいと思ってる……だってその『全て』を、愛せる自信があるから……愛し続けていける自信があるから……僕はヘンタイなんかじゃない……ただ『君が大好き』なだけなんだ……それだけは信じてほしい……』
隣で気まずい思いをするニコラとキアラ。お互い全く”欲求”が満たされてないにもかかわらず、彼らの悲痛な気持ちに当てられたせいで、気づけば身体の疼きはほとんど消えてしまっていた。全く……新婚夫婦のくだらない痴話喧嘩を見せつけられた気分だぜ……普通の状況下なら、サラッと受け流せば済むところだが、今回の場合、その片割れは自分の恋人でもあるわけだから、複雑な心境ったらありゃしない……あーあぁ……早く仲直りしてくれねぇかな……。
二人がそんなことを考えていたそのとき、突如ダニエルが顔を上げ、心底”マジ”な顔でこう呟くのだ。「いや……まだ『チャンス』はある……そうさ……そうともっ――」すぐさま這い起きる彼。いったい何事かとニコラたちが見守るなか、彼の執った行動はまさに常軌を逸していた――何と彼は、膝立ちでバスルームのドアに近寄った後、そっとドアノブを捻り始めたのだ!!
無論それを止める二人――。「ばっ、何してんだお前っ!!?」ニコラが鋭く囁くと、ダニエルが振り向いてムチャクチャなことを言い始める。「止めないでっ!! これはある意味では『義務』なんだ!! なぜって今この壁の向こう側で、『男の娘がウンチしてる』んだからっ!! 僕はそれを『覗かないといけない』!! それこそが僕ができる、『最大限のリスペクト』なんだっ!!」
何一つ理解できないニコラ。「はぁっ!!? 頭沸いてんのかお前っ!!? そんなことしたらマジで『フラれる』ぞっ!!」
ダニ(相手の股間をチラ見してから)「そんなこと言ってぇ、君も『ちゃっかり元気になっちゃってる』よ? 本心では『見たい』んだよね? ちょっとは素直になったら?」
ニコ(両手でチンコを隠して)「ちっ、ちげーしっ!! これ、これはっ――」
ダニ「それにキアラも。さっきから『まん汁』が溢れ出ちゃってるよ……? ホントよく言ったものだよね? 『下のお口は正直』って……異存ない?」
キア「あ、アタイは! そりゃ、『見たい』か『見たくない』と言われたら、見たいけどさ……」
ニコ「なっ、お前もヘンタイかよっ!!? だいたいウンコの何がいいんだっ!!? 単なる食いモンの残渣と剥がれ落ちた腸壁の混合物で、言ってみれば『汚物』だぞ汚物っ!!」
キア「それは、そうだけど……実はさっきお嬢のお尻の匂い嗅いだときさ、ガチで『無臭』だったんだよっ!! そんなことってあんのかい!!? アタイは多少『人間臭い』くらいのお嬢だった方が、『むしろ興奮できた』ってのにさっ!! こうなったらもう、『お嬢がホントに人間かどうか』確かめたいって思うじゃん!!?」
ニコ『へ、ヘンタイだ……(逃げろエリー!! お前アンドロイドだと思われてるぞっ!!)』
ダニ「じゃあいいね? 『満場一致』ってことで、今からこのドアを開くよ……?」
キア「あ、あいよ……」
ニコ「か、勝手にしろっ!(そんでフラれちまえっ!!)」
ダニ「そいじゃ行きます――」ギィィ……。その先に待つものとはいったい――。
微かに開いたドアの隙間から、便器に腰掛け項垂れてるエリスの姿が垣間見える。そして”ピーピング・トムズ”(ダニエル&キアラ)が見守るなか、彼の独り言が聞こえてくるのだ。
エリ「はぁ……僕はなんて心が狭いんだ……別に『ウンチ』くらい、見られたってよかったじゃないか……。結局のところ僕は、前にダニエルが言ってくれたこと(※『どんな君を見ても嫌いにならない』的なやつ)を、全然信じきれてないんだ……。あぁ……自分が嫌になる……」
そして”別の音”が聞こえ始める。
ポチャン……ポチャン……。
エリ(少し息むような表情をして)「んっ……朝出なかったからかな……今日はちょっと、”多い”かも……ちゃんと最後まで出しておかないと……後で恥ずかしい思い、しないように……ふんんっ……」
もしこれがアニメや漫画なら、覗き魔たちは鼻血を垂れ流していたに違いない……だがあいにくとこれは現実のお話なので、彼らの性的興奮は血圧で粘膜出血に至るほどではなかった……。ただ一つ変化があったとすれば、彼らのエリスへの見方がほんの少し変わったことくらいだ……。そう……男の娘でも『忸怩たる思いを抱え、自己嫌悪に陥ることもある』し、『便通が乱れることもある』し、何より『ウンチする』のである――覗き魔たちはスタンディング・オベーションするかのごとく、ドアの向こう側へ踏み出していくのだった――。「エリスゥ~!!♡」「お嬢~!!♡」
ビックラ仰天するエリス「うわっ、ちょっ、何っ!!?」
構わず抱きつきにいく二人「大好き~!!♡」
慌ててトイレを流すエリ「なら入ってこないでっ!!?」
抱きつく二人「むぎゅ~!!♡」
間一髪トイレを流し終え、便器の中身を両脚でブロックしたまま、二人の抱擁をライフで受ける彼。『これは夢だ、これは夢だ……』と何度も念じながら、この超現実的な状況を堪え忍ぶのだ。
愛を語るダニ「君の思い、確かに受け取ったよ……だから心配しないで。ほらね? 『僕はまだ君を愛してる』よ~♡」
ウンチク?を語るキア「うんうん……ちゃんと『インドール(※便の主な匂い物質。タンパク質が腸内細菌で分解されてできる)』の匂いもするよぉ……やっぱりお嬢は『リアルお嬢』だったんだぁ……」
※ここで本当のウンチクを一つ。便の匂いを形成しているのは、先ほどキアラが挙げたインドールの他に、『スカトール(家畜の糞っぽい匂い)』、『硫化水素(腐卵臭)』、『メチルメルカプタン(腐った玉ねぎ臭)』、『アンモニア(オシッコの匂い)』があり、スカトールはインドール同様タンパク質分解で生成、硫化水素は『含硫アミノ酸(システイン・メチオニンなど。主に乳製品や卵、肉類に多く含まれる)』の分解で生成、メチルメルカプタンもメチオニンを分解したときに生成される。
アンモニアは腸内細菌ではなく肝臓でタンパク質が分解されたときに生成され、後に尿素(ほぼ無臭)へと変換されるが、この尿素が体外に排出されると、その辺の雑菌が出す『ウレアーゼ』という酵素により再分解され、『尿素 → アンモニア + 二酸化炭素』となり、あの独特な悪臭へと変わる。つまり元々ごく少量しか尿素を含まない便は別として、実は尿であっても、放尿したての頃はまだ、それほど匂わないのである。ただし掃除の行き届いていない放置気味の公衆トイレとなると、まさしくアンモニア地獄と化すわけだ。
で、とどのつまり何が言いたいかと言うと、エリスは『野菜と果物』中心の食生活で、たまに『ヨーグルト』などで『ビフィズス菌』や『乳酸菌』を摂取していることもあり、腸内フローラが健全に保たれ、かつ匂い物質の生成も軽微なレベルに抑えられているからして、『あまりウンチが匂わないタイプ』であるということだ。
また彼の場合、生まれつき『腸が短く、それでいて機能も強い』ことが、その特性をさらに押し上げている。食べた物が消化不良を起こすことが少なく、また一日一回きっかり便通があることで、便が腸を通過する時間が短く、水分量も適切に保たれやすいのが一因だ。皆さんも便の匂いに悩んでいたら、ぜひ『食生活を見直して』みよう! それでは言葉の”蠕動運動”を続けよう――。
黙って二人にムギュッとされたまま、プルプルと震えているエリス。二人がその様子を気にかけ始めた頃には、時すでに遅しだった――エリスが『ほげぇ~』っとした顔でこう言う。
「あはっ☆ 僕……『爆発』しちゃった☆」
二人が叫ぶ。「エリスゥゥゥゥゥゥゥ!!!(お嬢ぉぉぉぉぉぉぉ!!!)」
ドアの向こう側で、ニコラが頭を抱えている。『あ~あ、だから言わんこっちゃない……』
エリスの高校生活㊵ Holy crap!!: 4-friends 4ever!!~四聖?友よ永遠なれ!!~ ってまだ3Pしないんですか? まぁ待ちなされ。その前にキレイキレイ、しましょ? PartyXXYY
「エリスッ! しっかり! 今拾い集めるからねっ!?」
「お嬢ぅっ! 気を確かに! アタイらが悪かったよっ!!」
そう言って二人が強引に彼の肩を揺さぶるも、エリスは”ラリッた”ような顔をしたまま頭を前後に揺さぶられるだけだ。彼らの――と言うか主にダニエルの――悪ふざけのせいで、とうとうエリスの精神も崩壊してしまったらしい。
これには反省を禁じ得ないダニエル――急いて罪滅ぼしの条件提示を行っていく。「ごめんよエリス! もう君の嫌がることはしないからさっ(たぶんできない約束)。お願い”帰ってきて”!!」
責任の一端を背負い込むキアラも続く。「悪かったよお嬢! けど安心しな? アタイら別にお嬢の『ウンチ自体』を見たわけじゃないからさっ!? 何色でどんな大きさでどんな硬さだったとか、そういうの全然”見えなかった”し!!(デリカシー皆無)」
飛んじゃってるエリス「ラリホー、らりほー、ラリらりラリホー♪」
救済のダニエル「本当にごめんよぉ……代わりに『キレイキレイ』は君一人でしていいからさぁ……許してぇ……?」
まだ飛んじゃってるエリ「らりラリホー♪ ラリホー、ラリホー……」
困り果てるダニ「あうぅ……エリスゥ……」
そのとき、キアラが大胆不敵な作戦に出る――何と彼女、己の『正直なお口』をパックリと開いては、エリスに対し禁じ手とも言える『女の色香大作戦』を決行したのだ。
キア「見てくれお嬢っ! アタイの『おまんこ』、こんな”トロトロ”になっちまってんだ……それもこれも全部、『あんたがエロすぎる』からいけないんだっ!! 責任、取ってくれるよな……?」※ちなみに彼女の陰部は割とパイパンに近い。恐らく定期的に剃刀で剃っているのだろう。
微かな反応を見せるエリス「お……まんこ……?」彼の視線がゆっくりそちらへ流れていく。そして彼は生れて始めて”ちゃんと”見る、生の大人?の女性器をその目にしかと捉えるのだった(※以前のソフィーとの一件では、彼は終始目を瞑っていたので見ていなかった)。
全力アピールするキア「どう、見えるかい……? アタイのおまんこ……もうお嬢とセックスしたくてウズウズしてんのさ……」無意識にクリトリスを弄ってしまう彼女。「こっ、ここっ……お嬢のチンポでコシュってもらえるの……じゅっと待ってりゅんだかりゃ……ふあっあっ♡」
そんなことを隣でされたのでは、さすがに意識せざるを得ないダニエル……だが生粋の『男の娘ラヴァー(※どこぞのクラブとは無関係)』である彼からしてみれば、このシチュで最も興奮するのは隣の女子ではなく、その女子に発情している幼気な男の娘の方だった――見よっ!! あのエリスがエロ雑誌を拾った小学生みたいに顔を赤くして、おチンチンをおっきくしてるではないかっ!! やはり彼はどんなに外見が可愛くとも、ずっと男の子寄りの集団で男の子として育ってきた少年には違いないのだ!! そう、人はいつだって、より『珍しい物』に惹かれる生き物なのだっ!!
ついにエリスまでもがマスターベーションを始めてしまう。「キアラ……んっ……すごく可愛いよっ……はっ、んっ……」
アウト・オブ・コントロールとなるキア「お嬢っ!! お嬢ぉっ!!」
すぐさま止めに入るダニ「はいストップすとぉーっぷ! 忘れてないよね君たち? 今日は『本番』の日なんだよ? そういう『プレイ』は別の日にやってちょうだいっ!」
ショボンとする二人「はぁい……」
ダニ「じゃあエリス、一人で『キレイキレイ』する? それとも……誰かに手伝ってもらう?(いちおう片足がない障害者なので)」
エリ「それなら僕……『ニコにやってもらいたい』」
突然名前を呼ばれて、驚くニコ「お、俺っ!!?」
エリ「うん……ダメかな? 君が一番『気心知れてる』から……」
全力で動揺するニコ「い、いやぁ? べべ別にダメじゃねぇけどぉ?」
エリ「それじゃあ、お願いっ……?」
ニコ「おお、おうよっ!!」
ダニ(仕方なく権利を譲り渡して)「そういうことなら、はいっ。これ注射器と”ローション”(またしても母親のアロエ・ジェル)。水はそこのカゴの”コップ”に入ってるから、注射器に取って人肌に温めてから注入してあげてね? 2、3回やればオーケイだから。頼んだよ?」
ニコ(道具を受け取って)「ま、まま、任せとけっ」
ガチャンッ。ダニエルたちが立ち去った部屋に、二人残されたエリスとニコラ。二人はしばしドキドキしながら見つめ合った後、やがて照れくさそうな仕草をしてから、本題に入っていくのだ――左足で立ち上がったエリスが、お尻を恋人の方に向けて突き出す。「それじゃあの……お願いします……あっ、お尻は今、トイレットペーパーで拭きました……ごめんね? 嫌な役回り押し付けちゃって……」
注入の準備をしながらニコラが答える。「き、気にすんな……俺は全然、嫌な役回りだとか思ってねぇし……あっ、だからって『嬉しい』とかそういうことではなくってだなっ! ただ何て言うか、『お前とセックスするために必要な儀式なんだとしたら、喜んでやる』って意味で……よし、こんなもんか(準備ができた模様)」
「そんじゃ、挿れるぞ……?」恋人の腰を支えたまま最終確認するニコラ。対してエリスが「うんっ……」と答えたところで、ついに針が肛門に侵入していく。スーッ……。やがて根元まで深く刺さったのを見計らったニコラが、ゆっくりプランジャーを押していく……チュゥゥゥゥゥゥ――。そして全ての水を注入し終え、安全に針を抜き取ることにも成功したニコラ。なぜだかそれだけのことで、『自分はもう童貞を卒業した』みたいな感覚に襲われる彼だった。
「それじゃ僕、ちょっと”ジャンプ”しようかな――」そう言ってケンケンで前に出るエリス。対して注射器をカゴのコップに放って、すぐその身体を支えにいくニコラ。「ジャンプ?」ニコラが聞くと、エリスは「そうジャンプ。前にダニエルとエッチしたときは、そうしてお尻を綺麗にしたんだ」と返してくる。何が何だか分からなかったが、ニコラは成り行きに任せる覚悟を決めるのだった。そして――。
ピョンピョンピョン……。シュールな社交ダンスが始まる。パートナーの跳ねるリズムに合わせて、意味もなく自分も上下し始めるニコラ。ま、これもその『儀式』の一つなら……と、内心湧き起こってくる疑問を片っ端から捻じ伏せていく彼だったが、正直『未確定のタイムリミット』への不安は拭えなかった。あれっ? 今って何時だ……? ダニエルの祖母ちゃん帰ってくるんじゃね……? そんな最悪の事態を想像しながらも、目はしっかりパートナーの”お乳”に釘付けになっていた。
ニコ「なぁエリー……? これって意味あんのか……?」ホップホップホップホップ……。
エリ「わ、分かんない……もしかしたらないかも(苦笑)」ピョンピョンピョンピョン……。
ニコ「まぁいいか……とりあえずやっとこ……」バインバインバインバイン……。
エリ「だ、だねぇ……」うっさっさー、うっさっさー……。
ニコ「それにしても、エリー……『おっぱいでかくなった』な……?」ぬっこっこー、ぬっこっこー……。
エリ「ふぇっ? そ、そうかな……? 女の子と比べると、まだ全然小さいと思うけど……」うっさうっさうっさうっさ、カッメカッメカッメカッメ……。
ニコ「まぁ、そうな……キアラとか普通にデカイし……やっぱお前も、あぁなりたいの?」うさうさうさうさ、コーンッ!!
エリ「ううん。僕は全然気にしてないよ。人それぞれだと思うし……」バニー、バニー、バニーッ!!(←うさぎの曲でもなんでもない)
ニコ「俺もっ、別に気にしてない……たとえお前が『つるぺた』の『まな板胸』だったとしても、お前のこと好きってことに変わりないし」つ~る~ん、ぺ~た~ん♪
エリ「うん、ありがと……僕も君がどんな君でも、好きだよニコ……」ぴったんこ♪
ニコ「お、おう……。それはそうとしてだな……もうよくないかジャンプ?」いーじゃん、いーじゃんスゲーじゃん……。
エリ「そうだね(笑) じゃあもう出そっと――」ダンスが最高潮に達したところで、満を持して便器に腰掛ける彼。それから彼は、躊躇いも情緒もなくあっさりと、身に宿した水を放出していくのだ。「ふっ――」
プシャァァァァァァァァァ!! 迸る水が便器に打ち付ける音が響く。かと思えば別の音も――。ぷっ、すぅ――ポチャン……ふぷっ――ポチャン……。どうやら直腸に残っていた便の欠片が、いくつか飛び出していったようだ。普通なら他人のこんなシーンに立ち会いたいとはまず思えないが、この期に及んでまだニコラは、相手への愛と欲望に満たされていた。
一方エリスはと言うと、先ほどまでとは打って変わって、今では何もかも吹っ切れたような、自若とした様子でいる。そして全てを”糞射”し終えたうえで彼は、「ふぅー」と息を吐きながら、額の汗を拭うのだった(※汗は緊張から生じたのではなく、さっきの『うさうさダンス』の副産物)。
エリ「あはは、何だろう……もう『あんまり恥ずかしくなくなって』きちゃったかも……やっぱり『君が相手』だからかな……? 『一緒にトイレにいる』ってことが、あんまりにも自然なことに思えちゃって……長い親友同士だと、こういうとこちょっと複雑だね……?」
だが一方でニコラは、こんな何気ないセリフでも深く傷つくようになってしまっていた――ついプッツンして相手の傍に詰め寄った彼は、「へぇそう? だったら俺に『出してるとこちゃんと見せて』くれや? もう俺だって『爆発寸前』なんだけど?」と、うっかり本心を漏らしてしまうのだ。
これには恥じらいを忘れつつあったエリスも、「やっ、それはっ、さすがにっ、うえぇっ!!?」と言って”しどろもどろ”し始める。その初々しいリアクションだけでひとまず満足できたニコラは、「冗談じょうだん……さっ、とっととキレイキレイ終わらせちまおうぜ?」と、恋人の頭を撫でるのだった。
*
プシャァァァッ!! プシャッ、プシャッ……。そうして三回目のキレイキレイを終えた二人。結局あれから一度も”固体”は出てこず、実質最初ので充分”キレイキレイ”にはなっていたようだった。ドアを二回ノックして、外にいる連中に”終了”を知らせるニコラ。すると”遠く”から「はぁ~い」という返事が聞こえ、やがて二人分の足音がドタドタとこちらに近づいてくる。そして――。
「いや~待ちくたびれたよ~(モグモグ)。二人とももうヤッちゃったりしてないだろうねぇ~?(モグモグモグ)」何やら口いっぱいに食べ物を頬張った状態で、ダニエルとキアラが登場する。まさかとは思うが、二人とも呑気に『おやつタイム』に入っていたようだ……(キアラに限っては素っ裸なのに……)。唖然とするエリスたち……それを見たダニエルがモグモグと続ける。「おっ? その様子じゃ”まだ”みたいだねぇ? ちぇー、”賭け”は僕の負けかー」
即座にツッコむニコラ。「何が賭けじゃっ!! お前らもしかして、『俺とエリーが我慢できずセックスするかどうか、賭けてた』のかっ!!? 何て奴らだっ!!」
モグモグ・ダニエル「いいでしょー? 他に”やる”こともなかったんだからー。それにおかげで僕は今日、『君たちのセックス中は何も口出しできなくなった』んだからー! 嘆きたいのはこっちだよー!!」
ガミガミ・ニコラ「ざまぁだなっ!! 俺らを差し置いて菓子なんか食うからそういうことになるんだ! 大人しく『お前ら同士でヤッてればよかった』のに!」
モグモグ・キアラ「いやーアタイは『いい』っつったんだけどねー? ”ダニやん”(D-bro)が『賭けにのったらクッキーくれる』って言うからさ、つい……」
ニコ「そんなもんに釣られんなっ!!? ってかダニやんって誰やねんっ!!?」
キア「ダニやんはほら、ダニやんやんか――」見つめ合うダニ&キア「ねーっ!」いつからそんな仲良くなった……。「それにアタイも、『運動前のエネルギー補給』したかったし――ゴックン――これは『ウィンウィンの賭け』やったんよ!」性格も口調も変わりすぎだろキアラ……何を”盛られた”……。
呆れ返るニコ「あぁそう……? まぁもうどうでもいいわ……それよか”キレイキレイ”も終わったことだし、そろそろ本番に入らせてくんねぇ? 俺もうそろそろ限界だわ……(いろんな意味で)」
ダニ(同じくゴックンした後)「そうだね! あとはシャワー浴びて、みんなの身体をキレイキレイしさえすれば、晴れて『初セックス解禁』だよっ!! みんなよく頑張ったね! 今は僕のこと『独裁者』みたいに思ってるだろうけど、それもこれも全部、『君たちが安全で気持ちいい初セックスを遂げられるように』考えての計らいだからね? あんまり恨まないでね?」
ニコ(皮肉の効いたトーンで)「もうありがたすぎて、涙ちょちょぎれるわ!!」
ダニ(とりあえずお褒めの言葉と受け取って)「それじゃあシャワー浴びるよー!! みんな、シャワー室に集まれー!!」
こうして始まる、本番への秒読み。果たして彼らは無事、初体験を完遂することができるのだろうか? 次回、『これが僕らのポリアモリー!!(仮)』に乞うご期待っ!!
――って結局今回、3Pらしい3Pはなかったじゃねぇかっ!! 副題詐欺もいい加減にしろっ!!(ごもっともです……)
第五十九章 – 高校生活 Ep.46:Hope: 5-friends 5ever!!~五望友よ永遠なれ!!~ PartyXXYY+→∞ これは乱交パーティーですか? もはや一周回ってポリアモリーです
※このエピソードはシリーズ最長の、一話27000字越えです。途方もなく長いので、休みやすみ読んでいただけると嬉しいです。
エリスの高校生活㊶ Hi-Ero: Full-burst Frontal!!~唸るぜリビドー、フルバースト!!~ Pissy3
シャワワワワワワ――。
狭いシャワー室に、高校生三人。うち真ん中にいる子――右脚の膝から下がない、華奢なブロンド髪の男の娘(エリス)――は、二人の恋人(ニコラ&キアラ)にサンドウィッチされたまま、執拗なまでの”まさぐり”&水流攻撃に晒されている。「はぅっ……んっ……あっ♡」二人の肩に掴まりながら、小さく喘ぐ彼のその声は、頭上から降り注ぐ水流の音に搔き消されていた。
すると、突如として温水の雨が降りやむ――キュイッ。三人が『何事か』と前の蛇口の方を見ると、そこでもう一人の恋人(ダニエル)が片手で栓を締めながら、逆の手で何かを持ち上げようとしているところだった。そうして持ち上げられたのは、『ボディーソープ』のボトル。ダニエルは両手でそれを構えると、ノズルを三人の方に向けてこう言うのだ。「はぁ~い三人とも~♪ ワンプッシュずつ手に取ってぇ~♪ 『キレイキレイ』しましょうねぇ~♪」
エリスたちが言われるままに、乞食のように手をお椀にして差し出すと、ダニエルがそこにプシュッ、プシュッ、プシュッとソープを配給していく。自分の分を貰ったエリスは、早速それを自身に塗りたくって、アワアワに泡立てていこうとする”つもり”だったが、なぜかそうするまでもなく、自分の身体が界面活性剤まみれになっていることに気づくのだ(案の定、ニコラとキアラが”先を越した”ようである)。
摩擦係数の激減した手たちが、彼の身体を隅々まで這い回っていく。思わず腰を抜かして、恋人たちに支えられたままその場で固まってしまうエリス。できることと言えば、辛うじて喘ぎ声を殺すことと、手に持ったソープが零れないよう”お椀”を保つことだけだった。
「どうして……こんな……ふっ、んぁ……へ、ヘンだよ……みんな、『自分の身体を洗えば済むこと』なのに……」やっとのことでそう苦言を呈する彼だったが、その最中にも、『マスターハンドたち』による容赦ない攻撃が続く。脇……おへそ……お尻……脚の付け根……。片やクレイジーハンド(左手=ニコラの手)は大胆に攻めてくるのに対し、片やマスターハンド(右手=キアラの手)は”ねちっこく”蠢くように攻めてくる……。二体の強敵を前に、エリスはひたすらに”ゲームオーバー”にならないように、内なるリビドーと大乱闘を繰り広げるのだった。
やがてクレイジーハンドが彼の”ファイター”を掴んで、イカれた攻撃をかまし始める。クチュクチュ、シュッシュッ! クチュシュッシュッ――。そこでとうとう敗北を悟ったエリスは、”撃墜”を少しでも遅らせるために、亜空間にいる”黒幕”に向かって、こう懇願し始めるのだ。「やっ、そ、そこはいいよっ! 自分で洗えるからっ!」
すると黒幕が彼の耳元で、こう囁く。「どうして……? 『気持ちよくなっちゃう』から……?」その意思を代弁するかのように、クレイジーハンドが『無防備に直立したファイター』をクニクニと弄んでいく。
抗いがたい”ダメージ”に襲われながらも、辛くも食い下がるエリス。「ち、違っ……ただ『ヘンだ』って言ってるだけっ……何も二人して僕の身体洗わなくたって……これじゃ『君たちの身体が洗えない』よ……」
黒幕があっけらかんとして答える。「ん? そうでもなくね? こうすりゃいいじゃん――」そうして自身の”あんなところ”や”こんなところ”を、エリスの半身に擦りつけ始める黒幕……。その様子を見た『もう一人の黒幕(マスターハンドを操っている)』も、「そういうこったい!」と抱きついては、嬉々として同じ攻撃を繰り出し始める。
両サイドからの官能的な連携技を受け、なす術なくダメージを蓄積させるエリスだったが、それでもなお”バースト”だけは免れようと、最後の抵抗を試みるのだ――。「ちゃ、ちゃんと洗った方がいいと思うけど……はっ、んっ……これじゃ洗い残しとか――んはっ――あると思うしっ……」
この言い分を耳にした黒幕は、ふと隣にいるもう一人の黒幕と目配せし、何やら意味深な頷きを交わし合ってから、「それもそうだな――」と密着状態を解いていく。だがそれは、新たなる連携技の予備動作に過ぎなかった――。「だったら、『エリーが俺たちの身体洗って』くれよ」
動揺するエリス。「えぇっ!? そ、それは……無理だよっ! 恥ずかしいし……」
構わず焚きつける『第三の黒幕(この空間とソープ・ボトルを操っている)』。「それはいいアイディアだね! ほらエリスッ! ソープもうワンプッシュ手に取って! 両手で二人を洗ってあげてっ!」
努めて反発するエリス。「い、いいってばっ! ねぇみんな? 僕たちは今、『エッチなことするために身体を洗ってる』んだよね!? だったら今は、大人しく身体洗おうよ……ここでエッチなことして、その……『最後まで行っちゃったら』、もったいなくないかな? そうでしょ?」
彼の必死の説得を受け、さも『なるほどな』と言わんばかりに天を見上げる三人の黒幕だったが、すぐ何らかの結論を得て地上に戻ってきては、こう言って首を横に振るのだ。「いや、全然」(変わり身が早すぎるダニやん!! さっきは『そんなプレイは別の日にしろ』と言ってたのに……)
唖然とするエリスを余所に、ニコラがまたしても『三助』として、『流し』業務を再開する。「俺らたぶん、今日だけは『無限にイける』から……『お前と一緒』で……」そう呟きながら、熱心に恋人の”お尻”を洗浄していく三助……彼のその、はち切れんばかりに勃起したペニスは、そのことを証明したくてウズウズするように、恋人の腰に『連続キッス』している。
同じくキアラも、『湯女』としての洗身サービスを続行する。「そそ。だからお嬢も遠慮なく感じてな? アタイらにお嬢の可愛いところ、いっぱい見せて……?」今だ、どこか口調が怪しい湯女……(彼女のキャラクター性には、一生苦労する)。だがその欲望は本物だろう――彼女のプッシーもまた、秘儀『ソープ嬢・無限イき』を披露しようと、美少年の”魅惑のあんよ”に全力アプローチを掛けている。右手ではその彼の”誘惑のしっぽ”を、優しく愛撫しながら……。
「ダメって……言ってるっ……ふっ、くっ…無限になんて……んやっ……イけっこないもんっ――」ぺっぴり腰のまま湯女の肩に掴まり、左手でソープを持ったまま喘ぎ声を殺すエリス。彼のその頑なな態度が、湯女と三助のプロ魂に火をつけてしまうのだ――。「おやっ? こんなところに『洗い残し』がありますぜオヤビン?」そう言って湯女が洗う場所を変えると、それを見た三助も「こりゃいけね! ちゃんと洗わねーと!」と続く。二人がカリカリと洗い始めたのは、エリスの弱点である『胸の先っちょ』だった。
「んあっ♡ やっ、やめっ――ひっ、くふっ――二人ともっ!!」洗剤でヌルヌルになった手と胸が、エロティックに接触する。激昂した二本の指によって、硬くなった先端が容赦なく弾かれるたびに、その刺激がダイレクトに股間と脳を直撃する。そう……ついに『マスター&クレイジーハンドの強襲』が始まったのである。当たれば即死級の威力を誇るこの猛烈な必殺技を前に、もはやエリスにできることはただ一つ――ステージ全体に艶っぽい悲鳴を轟かせて、悶絶することだけだ。「あっ♡ にゃっ♡ にゃめっ♡ にゃみぇにゃにょにっ……きゃ、きゃんじちゃう……きゃんじちゃうぅっ!! んあっあっあっ♡」
「可愛いよお嬢っ!! おチンチン”ビクビク”してる……可愛いっ!! 可愛いっ!!」攻め手であるキアラの興奮も最高潮に達する。スベスベな『男の娘あんよ』に自身の”クリ”を擦り付け、もどかしい刺激を貪るように味わっていく彼女……普段なら到底クリティカルとは呼べないような、歯痒い微かな摩擦力にもかかわらず、先ほどからずっと『脳イキ』が止まらないのはどうしたことか……人差し指と視覚から伝わってくる恋人の乳首の形状が、この上ないほどエロくて、可愛くて……よもや『自分のものを弄る以上の快楽なのではないか?』と思えるほどの、強烈な刺激をフィードバックしてくれているのだ。
「エリーッ……またイクのか……? 乳首でっ……またイクのかっ!!?」ニコラの腰振りも止まらない。キアラと同じフィードバックを受けながら、”カリ”で恋人の骨盤を全力で犯しまくっている彼……その脳の状態を言語化するならば、まさしくこんな感じだった――。『理性などとうの昔に消え果てた!! 洗剤などでは洗い流せぬほどの濃厚な体液をもって、この子にマーキングを施さねばならない!!!』
(なんやその『涙などとうに枯れ果てた』みたいなセリフは……どっかで聞き覚えあるはずなのに、思い出せん……元ネタはなんやねんっ!! 『ギルクラ』かっ!? でも”あの曲”の歌詞は『涙などとうに枯れて』だよな……あぁもう分からんっ!! どうせどっかで見た”表記ゆれ”とかだろっ!! もうええわっ!!←自分が理解してないネタを強引にぶっこんで、自分で壊れるスランプ小説家)
そうこうしているうちに、エリスの身体から沸き上がる『Hi-Ero粒子』が、順調に彼の『しっぽ』にチャージされていく。くっ……このままでは『しっぽしっぽ♥パワー』が満タンになって”フルバースト”してしまうっ!! そう思ったエリスが次に取った行動とは――。「い、いいもんっ! だったら僕も二人の身体洗っちゃうもんっ! あっ♡ いっ♡ ダニエル!! 『ソープ』ちょうだい!!」まさかまさかの”逆襲”だった。
「そう来なくっちゃっ!! 受け取ってエリスッ――」すぐその呼び声に応えて、彼の右手に白濁液をプシュッと供給するダニエル。必要なときにすぐソープを分けてくれる仲間がいる……それこそがこの『ソープ共済』の強みだっ!!(『CO・OP共済』みたいに言うなっ!! 何やそのニッチすぎる生活協同組合はっ!!)
「ありがとう!! 行っくよーっ!!? それーぇぇぇぇっ!!」白濁液の”二滴洗剤”と化したエリスが、左右の敵に対し傍若無人っぷりを発揮し始める。両手に持った『M92F INOX ソープ・カトラス』が火を吹き、放たれた複数の弾丸が敵の性器を直撃する。これにはニコラたち襲撃者側も、堪らず攻撃の手を緩めて味方の救護を待つ他ない――。「え、エリー……ちょ、激しっ……ふくっ――」いいねぇ……最高だっ!! やっぱ『ベレッタM9』シリーズはこの世で最も美しい拳銃だぜっ!!(あの泡のどこがベレッタやねん……)
「HEAVY METAL!! ほらほらどうしたのぉ!?(ハァハァ) 二人ともさっきまでの威勢は!?」水を得た魚はまさしく無敵!! 初めて触る恋人のチンポやマンコにも動じず、その一番イイところを的確に撃ち抜いていくのだ!! やはり彼は『ワルサーPPK(小型の拳銃)』の持ち主ということもあり、『グロック17(標準サイズの拳銃)』や『デリンジャー(超小型の拳銃)』の扱いにも長けているようだ!! く~!! 彼が『デザート・イーグル(大型の拳銃)』を相手にする日が待ちきれないぜ~!!(それは本当に浮気)
「はんっ♡ お嬢っ♡ その”フィンガリング”最高っ……もっと擦って!! アタイももっと擦りゅからぁぁっ!!」キアラが絶叫する。仁王立ちでエリスの身体を支えつつ、その肩にしゃぶり付きながら右手でピッキングし続ける彼女は、HPが”ダウン”してしまう寸前まで追い込まれていた。もしあと少しでもダメージを食らったら、自分は欲望の全てをフルバーストしてしまうかもしれない……けどそれでいいっ!! 今日こそ解放するんだっ!! 己なかの野生獣をっ!!「アタイを壊してくれっ!! お嬢ぉぉぉぉっ!!!」
「フハハハハハッ!! 跪けぇ~!!!」惨たらしい命の奪い合いが続くなか、悦楽に浸るエリスが狂乱の笑みを浮かべる。ま、まさか彼にこんなドSな一面があろうとは……(しかもよりによって、なぜ”そのセリフ”を……)。「二人ともイきたいんでしょっ!!? 逝きいんだよねぇ!!? ならイけよっ!!!」ジャキンッ、ジャキンッ、ジャキンッ!! 彼の連続射撃が続く。
「クソッ……俺だって負けねぇ!! うりゃぁぁぁぁぁ!!!」ニコラが相打ち覚悟で反撃に出る。戦場(洗場)に血しぶき(体液)と弾丸(泡)が乱れ飛び、辺りは血と火薬(精液と石鹸)の匂いに包まれる。「先にイくのはお前だエリィィィィィッ!!! 逝けっ!! イけぇぇぇぇぇぇっ!!!」ピュンピュンピュンピュンピュンッ!!
エリス「ほざけぇぇぇぇぇぇぇ!!!」ジャキンッ、ジャキンッ、ジャキンッ!!
ニコラ「のりゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!」ピュンピュンピュンピュンピュンッ!!
キアラ(手榴弾の栓を抜いて自爆特攻しながら)「とりゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!」ガシッ!!(道連れにするためエリスのペニスを掴む彼女)
そして決着の瞬間は訪れる――。
エリ「あっ、やっ、イクッ!! イクッ――」
イクゥゥァァァァァッ!!!
プシッ、プシッ、プシャァァァァァァ!!!
ビュクッ、ビュクッ、ビュクッ!!!
ビクンッ、ビクンッ、ビクンッ!!!
三人揃って、仲良く大絶頂を迎えるエリスたち。ひと通り体液をぶちまけた後、揃ってシャワー室の床に崩れ落ちると、間髪入れず二人の性器から黄色い液体が流れ出す。ショワワワワワ――。何とエリスとキアラが、堪え切れず”事後放尿”を始めてしまったのだ。
そして恋人も排尿していることに気づいたキアラが、さらなる野生を解放する――すっくと立ちあがった彼女は、何を思ってか、自らの尿をエリスの顔に”ぶっかけ”始めたのだっ!! 床にペチャンと座ったまま、呆然と天を見上げるエリスの白い素肌に、黄色い液体が滝のごとく打ち付ける。ショォォォォォォパタパタパタパタパタ――。
「お嬢っ、ごめんっ……でもっ、止まんないっ――」キアラがそう言ってワレメを広げると、エリスは焦点の定まらない目のまま、「キレイだよ……オシッコ……」とだけ呟く……。一方その頃、ニコラが何をしていたかと言うと――。
彼は懸命に、エリスの尿を飲もうとしていました。”ホース”の先端を指で摘まんで、鋭い水流で宙に放物線を描いてから、その軌道に顔を突っ込んでいく彼――バシャバシャ、ガブガブ。まるで床置きしたビール・サーバーから、直でビールを飲んでいるような様相……。やがて”両サーバー”のタンクが空になると、エリスたち三人はぐったりと酔い潰れるのだった……(あぁ~あ……三匹の子豚がお終いになりましたとさ……ブゥ、ブゥ、ブゥ……)。
この一連の様子を見守っていたダニエルは、『あっちゃ~、ちょっとやりすぎたかも……』と後ろめたさを覚えつつも、すぐさま酔っ払い三人(なぜかキアラも酔ってる)を救済すべく、浄化の『和らぎ水』を提供していく――。「んもー三人ともっ! これじゃ身体洗い直しだよ! はいっ! もうイッチョ行くよっ――」プシュッ、プシュッ、プシュッ。三人の元にチェイサー(またしてもソープ)が届けられる。
のっそりと起き上がった三人は、自身に付着したチェイサーをその身に取り込んだ(塗り広げた)後、『まだまだ飲めるぜ』と言わんばかりに、互いの身体に絡みついていくのだ。「あっ……♡ はっ……♡」こ、ここはソープランドですか……? はい、お一人様1回200フランになります(←本当は使いたかったサブタイ案)。
三人が充分に絡みつき、身体の隅々までヌラヌラのアワアワになったところで、ダニエルがこの飲み会をお開きにする。「そろそろいいかもねっ! はい、身体流すよっ!!」プシャアァァァァァァ――。再び温水の雨が降り始め、エリスたちの身体から種々の穢れを取り去っていく。ゆっくり立ち上がる彼ら……。三人が黙々と洗身していく傍らで、ダニエルは正真正銘ラストとなる『お清め』の準備を着々と進めている。
そして三人がほぼほぼサッパリしたのを見計らって、満を持して彼は床のカゴを持ち上げるのだった――。「お疲れ三人とも~♪ 最後に”お口”キレイにするよ~♪ あとキアラは”お顔”もねぇ~♪」
カゴの中に入っていたのは、専用カップに並々と注がれた『マウスウォッシュ』と、蓋の開いた『メイクオフ・クレンザー』だった。
エリスの高校生活㊷ Hell yeah!!: 4-friends 4ever!!~四獄友よ永遠なれ!!~ もしやついに3Pですか? YoYo!! 股間ピンピンッ!! やるぜ3P♪ PartyXXYY+
「ついに来たね? ”この時”が!」自室の椅子に逆向きで座るダニエルが、両腕で背もたれを抱えたままそう言って、楽し気に椅子を揺らす。彼の目の前には、クタクタ・ピカピカになった裸のエリスたち三人が、緊張と興奮の面持ちでベッドに腰掛けている。そのベッド・シーツが少し湿っているのは、先ほどエリスたちが身体を拭いている最中に、ダニエルが急いで二階に戻って除菌スプレーを散布したためだ。おかげ様で、高校生の初セックスとしてはこれ以上ないほどのクリーンな環境が完成していた。となればあとは、彼らが”事に及ぶ”のを待つのみだ――。
「さぁ、これからはもう『君たち時間』だ。どうぞ、好きなように”ちちくり合って”! もう僕は口出ししないから!」視姦する気満々の目でダニエルがそう言うも、エリスたちはまだ動き出さない。やはりこの非日常的な状況で、改まって『初エッチする』というのも、そう容易くはないらしい……。だがそれもそうか――普通なら”そういうこと”は、好きな者同士が二人っきりで、薄暗い部屋の中、人目を忍んで行うものなのだから……。はたして最初に動く出すのは誰なのか――。
「あ、あの、お嬢!」先陣を切ったのはキアラだった。突如として恋人と向きあって、床に片膝を突く彼女。「何て言うか、その……」そこで一つ深呼吸をした彼女は、意を決して、何度目か分からない『愛の告白』に臨むのだった――。「もう、聞き飽きたかもしれないけどさ……何度でも言うよっ――アタイはあんたが大好きだ、お嬢っ!!」
赤面するエリスを余所に、彼女が双眸を伏せる。「アタイ、見ての通り『喪女(femcel)』だからさ……ずっと『恋愛なんかとは縁がない』って感じの人生だったんだわさ……」エリスは『もじょ?』と思いながらも、ここは黙って聞き続ける。「けどあんたと出会って、あんたのことを好きになって……気づけばアタイの世界は一変していた! 前よりもずっと明るく、大きくなっていたんだ!! だから『ありがとう』! お嬢! 大好きっ!」
「キアラ……」幸せそうに微笑むエリス。そう……『好き』って気持ちは、何度伝えても・伝えても素晴らしいものである……かつて『かの偉大な魔法使い』が言ったように、『言葉とは尽きることのない魔法の源』であるからして……エリスが突然歌い始める――。「Since I met you, my world has expanded exponentially~♪(君と出会ってから、僕の世界も飛躍的に広がったよ)」それは彼の処女作『Every Life! Let It Shine!』のAメロの一節だった。相手との出会いが己を成長させてくれたと感じているのは、何も彼女だけではなかったのである。
「だからね。僕の方こそ『ありがとう』、キアラ……僕も君が大好きだよっ――」チュッ♡ エリスがキアラの額に口づけする。メイクとヘアアレンジを失った”スッピン状態”の彼女は、普段の『メタル・ガール』的な印象からは一転して、どこにでもいる清純な田舎娘と言った感じだ。ちょっぴり頬にソバカスのある、可愛らしい女の子……。エリスはそんな彼女の顔を、間近で愛おしげに見つめてから、「君の”初めての相手”が、僕でもいぃい?」と、静かに語り掛けるのだった。
「い、いいに決まってる……」つい、照れ隠しで目を逸らしてしまう”恋する乙女”だったが、次の瞬間には自ら進んで、彼の胸に飛び込んでいた――。「アタイの処女、あんたにあげるっ♡」バサッ。王子様をベッドに押し倒して、その唇を貪るように奪っていく乙女。『お嬢……好きっ……好きっ……大好きっ♡(チャクッ、チャクッ、チャクッ♡)』
王子様も負けじと応戦する。「キアッ――あっ(チャクッ)――お口っ――甘くてっ――美味しいよっ(チャクッ♡)」
乙女「おっぱいもっ――揉んでっ――お嬢っ♡」
王子様《もみもみ、さわさわ》
乙女「ど、どうだい――アタイの身体っ――エロいかい?」
王子様「すごく――エッチだよっ――キアラッ――可愛いっ♡」
乙女『*#%☆◇~~~~っ!♡♡♡』
だが二人がヒートアップし始めたのもつかの間、隣から水を差すような寂しげな声がポツンと聞こえる。
「あ、あのぅ……できれば俺も混ぜてくんね?(涙) この状況、惨めすぎんだけど……(号泣)」当然その声の主は、すぐ傍で気まずそうに座っているニコラだ。彼のその、今にも泣き出しそうな哀れな目を見たエリスは、すぐ彼の方に手を差し伸べては、「もちろんだよ。来てっ……一緒に”気持ちよく”なろう?」と誘う。
「お、おう!」一瞬にして上機嫌になり、ベッドに上って正座するニコラ。一つ咳払いしてから、ここぞとばかりに『愛』を囁き始める――。「あ、あのだなエリー……俺は……俺はお前と――」
途端に苦笑するエリス。「もうニコってばぁ……大丈夫だよ? 『何も言わなくたって、ちゃんと分かってるから』っ――」そこでもう一度手を差し伸べた彼は、ニコラとのこれまでの関係を振り返りながら、生涯一度の『逆告白』をするのだった――。
「僕たち、これまでは少し”近すぎた”のかもしれないね? そのせいで僕、君の気持にも自分の気持ちにも気づかなかったんだと思う……ホント、たくさん待たせちゃってごめんね? 君のことも大好きだよ、ニコッ! さぁ来てっ……一緒に『最高の初体験』、しよっ?♡」
ニョキッ。ニコラの萎んでいた心と陰茎に、再び熱い血潮が流れ込む。ドクンッ、ドクンッ、ドクンッ……。滾る力、漲る自信……気が付けば彼は、某『世紀の大泥棒』的な大胆さで、その美少年の胸にダイヴしてしまっていた――。「エッリ~ィィィィィ♡」
「ぐあへっ!!」文字通りエアバックと化すエリスの”ちっぱい”……危うく肋骨まで潰されかねなかったほどの凄まじい衝撃に、恋人を迎え入れると同時にエリスは、苦悶の声を上げるのだ。「ぐっ……ぐるじぃよ……ニゴ……」
「あっ、悪りぃワリィ……力加減ミスったわ……」反省したように胸の上から退いたニコラは、それから「お詫びに”世界一”気持ちよくしてやっから」と、謝罪の気持ちを込めて恋人の乳首をペロリと舐める。
エリ「あっ……♡」いつでも効果抜群の敏感乳首。
ニコ「痛いの痛いの、飛んでいけ……(Guéris, guéris, petit bobo…)」も一度ペロリンッ♡
エリ「も、もぅ……さっきから乳首ばっかり……そんなにされたら”取れちゃう”よ」
ニコ「はは。ごめんごめん……あまりにも可愛くってさ」
エリ(照れすぎて)「……」
またしても蚊帳の外になった方が泣きべそを掻く。
キア「あ、アタイも混ぜろぉ~(大泣)」
エリ「うわっ、ご、ごめんねキアラ? うーん……三人で一緒にするのって、やっぱり難しいね?(苦笑)」
キア(女らしく嘘泣きしながら)「とりあえず……お嬢のお尻舐めてもいぃい?」
エリ「ふぇっ? う、うん……いいけど……」
ニコ「なら俺はエリーのチンポ舐めるわ……そんでエリーが”俺の”を舐める! ひとまずそれで全員楽しめるんじゃね?」
キア「異議なぁし」
エリ「そ、そうだね。何はともあれ、やってみよっか?」
キア「では失礼して――」エリスの股を裂いて、床で膝立ちになる彼女。
ニコ「あらよっと――」69(シックスナイン)の体位になるように、エリスの身体を跨ぐ彼。「大丈夫か? チンポ咥えられそうかエリー?」
エリ「う、うん……何とか」
キア「では僭越ながら、私めがお嬢の”おまんこ”、味見させていただき――」
「――あ、ちょっと待って!!」
キアラが待ちに待った”実食”に入ろうと、今まさに唾液たっぷりの舌を突き出さんとしていた矢先、傍観を決め込んでいたはずのダニエルが茶々を入れる。堪らずキアラが、「勘弁しておくれよダニやんっ! 今度は何だいね?」と不満をあらわにすると、彼は謎の『青いシート』を差し出してこう説明するのだ。
「さっき渡すの忘れてたんだけど、アニリングス(※お尻の穴に対して行うオーラル・セックス)するなら”これ”使って! お尻の中は殺菌消毒したわけじゃないからね? できるだけ直では舐めない方がいいみたい。だから、はいこれっ――」彼が手渡したそれは、『ニトリルゴム製の医療用手袋』を裁断して作成した、『即席デンタルダム』だった。
当然使い方が分からないキアラは、ぴらぴらの膜を摘まんだまま『ハテナ?』と言った様子で首を窄めるのだが、ダニエルが『こうだよ、こう』と返してくれた卑猥なジェスチャーを見ては、『あぁなるほどね』と合点がいったようだ(※ちなみに、なぜ彼が医療用手袋など持っていたかと言うと、彼の母親が『介護職員』なこともあり、たまたま家にあったからです)。
「そいじゃ改めて、行かせていただきますっ――」キアラが手の膜を恋人のお尻に当てて、少し伸ばして形をフィットさせては、ご馳走を前にした美食家みたく唾を飲む。それはまるで、フルコースに際して胸元に布ナプキンを装着するような、何とも心躍る儀式だった(と言うか、普通に”マナー”です……)。「いいかい、お嬢……舐めるよ……?」
エリ「は、はぁ~い……」
キア「いざっ――」
ペロペロペロ……。入口の辺りを、優しく舌先で撫でていくキアラ。ゴムシートを隔てていてもなお、そこにある”美味なるもの”の旨さは健在だった。幸いこのシートは、体感としてはほぼ無味無臭であり、まずまずの伸縮性も備えているので、あっても行為には差し支えなさそうである。「ろうらいおよう……いもいーあい?」
エリ「う、うん……ちょっとヘンな感じだけど、ちゃんと気持ちいよ」
キア「よあっあ……」ペロペロペロ……。
ニコ「そんじゃ、俺らも始めようぜ! エリーのチンポッ、いっただっきまーすっ――あむっ♡」
エリ「ぼ、僕もっ……いただきます――はむっ♡」
レロレロ、チュパチュパ……♡
ダニ(全力で視姦しながら)『フフッ……眼福がんぷくっ……♡』
ニコ(69中)『エリーのチンポ……すんげーうめぇ……奥の方から甘い蜜が、どんどん溢れてくる……それに”下の方”も……マジ気持ちいっ……』
エリ(同上)『ニコのおチンチン……すごく大きい……ちゃんと気持ちよくしてあげたいな……よぉしっ、両手でタマタマも弄っちゃえっ――えいっ!』
ニコ『っ!!? や、やるなエリー……なら俺はぁ……こうだっ!(皮を剥いて亀頭に少し歯を立てる彼)』
エリ『あ痛っ……な、何か仕返しされたぁ……なら僕だってっ!(こちらもやや歯を立てて、甘噛み咀嚼し始める)』
ニコ『@+$&♂~~~~っ!♡♡♡』
エリ『~♪』
キア(ガストロノミー的探求を続けながら)『もっと奥へ……さらなる極上の旨味を求めてっ……ぐっ! この膜が邪魔すぎるっ!! けどこれがないと不衛生らしいし、その危険はお嬢にも及ぶかもしんないし……どうしたものか……』彼女が一旦ベロを離し、助けを求めるようにダニエルの方を見るも、彼はニコラたちのやり取りに夢中になっていて、気づいてくれない。
仕方なく”青い膜”と向き合い直して、『まぁ行けるとこまで行ってみよう』と探索を再開する彼女。濃い霧に行く手を阻まれながらも、舌先の感触と舌筋の力だけを頼りに、洞窟の奥深くへと進んでいく――ズズズズズ……。すると間もなくして、突如として霧が晴れる――。
ビリィッ!! 先ほどまでの重々しい空気はどこへやら? 嘘のように軽くなる舌先……だが原因はすぐに分かった――どうやら彼女の溢れんばかりの探求心が、ニトリルの障壁を突破してしまったようだ(※本来、膜と一緒に入っていくべきだったところを、彼女は張力を維持したまま入ろうとしたため、そうなった。だがそうせざるを得なかった最大の要因は、今回の即席デンタルダムの面積が小さかったからだ)。
焦った彼女が咄嗟にダニエルの方を見ると、彼は目を真ん丸にして裂けた膜を見つめている。彼女が立つ瀬なさそうに身を竦めると、彼は無言でもう一枚シートを渡してくる(※手袋一枚から、シート二枚作れる)。しかしどういうわけか、それを受け取ろうとしないキアラ……ダニエルが不審げに首を傾げる……すると次の瞬間――彼女が確固たる決意を持った眼差しで、破れた膜を”持ち主”に返却するのだ。
狼狽えるダニ『どうしたの……?』
決心するキア『何も聞くな……ただこれを受け取れ』
察するダニ『ま、まさかっ!!?』
覚悟を決めるキア『あぁ……アタイに『盾』は必要ない』
懐疑的なダニ『しょ、正気かっ!!?』
悟るキア『リスクを恐れていては、未知のグルメは味わえない!』
感銘を受け、ついにはシートを受け取るダニ『ばっ……馬鹿野郎っ……(涙)』
戦地に赴くキア『ではワシは参る……もし定めが許すならば、いずれまたどこかで相まみえようぞ……それまで達者でな』
友の武運を祈るダニ『そなたこそ、誠の勇持つ武士なり!』
そしてファイン・ダイニングの新境地が開かれる――。
エリ「ひゃっ! な、何!?♡」
キア(洞窟探検中)『やっばぁ……お嬢のおまんこの中……あったかくて柔らかぁ……』
エリ「ちょ、キアラっ!!? もしかして直にしちゃってるの!!?」
キア「んー!!(そうだよー!!)」
エリ「だ、ダメだよっ!! 早くお口離して、うがいしてっ!!」
キア「*s゚)K∂’I人_∀O(б_t◎⇒ーーーーっ!!(大丈夫ー!! お嬢のウンチに殺されるなら本望だっー!!)」
エリ「喋んないでぇぇ~……(プルプル)」
※今キアラが喋ってた記号を上手く組み合わせると……
こうなります↓
(*)⇒(◎)
人
(_)
It’s(__)OK!
((б(_゚∀゚_)∂))
AA(アスキーアート)ならぬ、AA(アヌシーアート)と言ったところか……(※アヌス=肛門 ←形容詞にするなら、もう”アナル”でいいだろ……)。
キア(己の限界地点まで辿り着いて)『あぁぁぁぁ……旨うまぁ……。チクショウめ……アタイの舌がもう少し長ければなぁ……(嬉泣)』まるでウニとかアワビとか白子とか、そういうレベルの食材を人類史上は初めて口にした人物のように、彼女は感動に打ち震えていた。
エリ(腸壁をキュンキュンさせながら)「もぅっ……許してぇ……」
ニコ(何か知らんが興奮しながら)『やっば……エリーそろそろだな……なら俺もイきたいっ――すまんエリィーッ!! 咥えてくれっ――』堪らず腰を下ろして、強引に相手の口にペニスを突っ込む彼。
エリ「んっ!!? んーっ!! んっ……♡」喉の奥を突かれてしまい、一瞬”えずき”そうになる彼だったが、すぐ的確な距離感を掴んでは、神妙にそれを受け入れていく。
キア(美食を堪能しながら自慰し始めて)『お嬢のウンチッ!! お嬢のウンチッ!! アタイは今、お嬢のウンチだっ!!!♡♡♡』すっかり”野生解放モード”と化してしまうキアラちゃん……。
間もなくして、三人がスパートを掛け始める。まるで可動性のある足場に置かれた複数のメトロノームかのように、彼らの性的高ぶりと愛撫周期が、時間とともに同期していく。そしてその歩調が完全に揃った瞬間、共振現象による構造物破壊が起き、彼らの足場の橋――もとい骨盤底筋群が、大震動を起こした末”崩落”するのだった――イクゥゥゥゥゥゥゥッッ!!!
三者の体内で各種筋肉が激しく収縮し、エリスの口の中に大量の精液が流れ込む――ビュッ、ビュッ、ビュゥゥッ!!! 即行それを飲み込んだ後、勢いよく咽せ出す彼――ケホッ、ケホッ、ケホッ!!! 一方ニコラ&キアラは、片や初めて味わう”男の娘ザーメン”に舌鼓を打っており、片や”冒険”の余韻に浸りながら、”入口”に愛おし気なキッスをしている……そんな彼女の脚元には、ゲリラ豪雨による甚大な被害が見て取れるのだ……。
その様子を見届けたダニエルは、満足げに席を立ち、「もし必要なら使って」とニコラの傍に『アロエジェル(ローション代わりの潤滑剤)』を置いてから、「さぁ立って、念のため口濯ぎにいこ?」と、キアラに手を差し伸べる。無言でそれに従うキアラ……ダニエルに先導されて部屋を出ていく……。残されたエリスたちは、しばしその体勢(69)で抱き合ったまま、ベッドで安らかに横になるのだった。
*
そして3分後、まだダニエルたちが戻ってこないなか、ニコラが動き出す――。「エリー……まだ行けそうか……? もしあれなら、『今日はもう無理っぽい』ってアイツに説明して、本番は後日に延期してもらうか?」この時点でニコラは二回、エリスに至っては三回オーガズムに達していたので、互いに『不応期(賢者タイム)』真っ只中であることは否めなかった。だが『無限にイける』と息巻いてしまった以上、ニコラは今日だけは何があっても、恋人が求める限りのパフォーマンスを発揮しようと、決意していた。するとエリスが起き上がる――。
「ちょっと疲れちゃったけど、まだもう少しくらいなら大丈夫そう。何てったって、今日は君たちとの『大切な初体験』だもんね? 気合入れて、最後まで頑張らなきゃっ!☆」そう言って腕をガシッと構える彼。それを見たニコラも、同じ所作を返してこう応える。「そうこなくっちゃ!☆ なら俺も『世界一気持ちよくしてやる』って約束、果たせそうだぜ! 何てったって俺は、あと『無限回イける』からなっ!!☆」
それは客観的には単なる虚勢に過ぎなかったが、彼の主観では紛れもない真実だった。ずっと想い続けてきた相手と今日ようやく繋がれる……そんな状況下で虚勢を張らずして、いつ張ると言うのかっ――ニコラは歓喜に震えながら、アロエジェルの蓋を開いた。「それじゃ、”準備”に取り掛かろうか!」
「うんっ!」言下に股を開くエリス。その時だった――。
ガチャッ。部屋の扉が開いて、誰かが入室してくる。すぐそちらの方を向いて、『遅いぞお前らー!』と憎まれ口を叩こうとしたニコラは、来訪者の正体に気づいて息を飲む。「はっ……どうしてっ……お前……」
エリスも絶句する。「えっ……やっ……何で……」
二人の前に現れたのは何と、この『ポリアモリー関係』誕生のきっかけにして、『エリスの大親友』でもある可憐な少女――通称『プリンセス・ガール』こと『ソフィー』だった!! 現在訳あって学校を休学しているはずの彼女が、なぜ”こんなところ”に……。
あまりの衝撃に、二人が身動き一つできずにいるなか、颯爽と髪のリボンを解いて、後ろで結わえた髪を優雅に下ろした彼女は、流れるように右手で『裏横スリー・ピース(※三本目は親指)』を作っては、こう言い放つのだった。
「『二つ星の片割れ』、参上っ!!」
エリスの高校生活㊸ Hooyah Hooray!!: 5-friends 5ever!!~五援友よ永遠なれ!!~ フレー、フレー、4P!! 頑張れ頑張れ、5P!! わぁぁぁぁぁぁ!! PartyXXYY+X
「そ、ソフィーッ!! どうして君がここにっ!!?」言いながら、手近にあった枕で己の局部を隠すエリス。以前の会話で彼女とは完全和解していた彼だったが、こんな”ヤバすぎる現場”を見られたのでは、否が応でもパニックは避けられなかった。「み、見ないでっ!! 見ちゃダメッ!!」
同じくパニックに陥るニコラ――とりあえずベッドの影に隠れてやり過ごす。「おまっ、勝手に入ってくんなっ!! ってかキアラたちはどうしたっ!!? まさか”食った”んじゃねぇよなっ!!?」今だに”魔女”扱いされる不憫なソフィー……いい加減”グレーテル”になりたい彼女だった……。
そんな二人を見て溜息を吐いた後、ソフィーが答える。「食ってませんわ……全く、『ダニエルに呼ばれて来てみれば』……やっぱり、『こういうこと』でしたのね……? 二人して”そんな格好”で寝室に籠って……ヤラしいですわ(ジトー)」
エリ「だ、ダニエルが君を呼んだのっ!? どうしてっ!? どうやってっ!?」
ソフィ(荷物をその辺に下しながら)「フツーにスマホで呼ばれたんですわー。『今四人でパーティーしてるから、よかったら君もどうー?』って……。それだけならワタクシだって来ませんでしたが、最後に意味深な絵文字付きで、『逃したら一生後悔するかもー?』なんて釣り文句言われたんじゃ、そりゃあ来ますわよ……”こういうこと”が起こってるかもしれませんもの」
※『なぜダニエルとソフィーが連絡手段を持っているのか?』と疑問に思うかもしれないが、それは先々週、あの『ソフィーがエリスの家を訪れた日』の同日に、彼女がダニエルの家にも訪れていたからだ。そこでエリス同様、ダニエルとも完全和解を果たすことができた彼女は、彼と平和協定を結ぶついでとして、連絡先を交換していたのだ。だが今巻き起こっている”この修羅場”を鑑みるに、ダニエルたちは恐ろしい『恋愛同盟』を結んだのかもしれない……それでは続きをご覧あれ――。
エリ(顔まで枕の影に隠して)「うぅ……ダニエルのバカァ……」
ニコ「で!? そのダニエルたちは今どこにっ!!? 正直に答えいっ!!」
ソフィ(終始呆れながら)「キッチンで『ホットチョコレート』作ってますわよ……裸のキアラも一緒に……。それを見たとき全てを悟りましたわ。『これがどんなパーティー』かって……」
エリ「ぱ、パーティーって……僕たちはただ、恋人としての『大事な瞬間』を迎えようとしてただけで……。そうしないとダニエルに、『ポリアモリー許してもらえないから』って」
ソフィ「なるほどねぇ……大方の事情は掴めましたわ。でも酷いじゃありませんの? 『ワタクシを呼んでくださらない』なんて」
ニコ「何でお前を呼ばなならんのじゃっ!! この前エリーのこと”フッた”くせに!!」
ソフィ「あら? 確かにワタクシ、彼には『もう恋人や婚約者にならずともいい』と言いましたけれども、それは『そういう既定の枠組みに囚われずともよい』という意味であって、今でもワタクシは彼を愛していますし、ワタクシたちは変わらず『大親友』のままですわ。それも『魂と魂で繋がった、一心同体とも言える関係』なんですの」
ニコ(さっぱり理解できず)「それでっ……!? 何で呼ばなならんのじゃっ!?(リピート)」
ソフィ「まだ分からないんですの? ホンットお馬鹿さんですわね……いいですか? よく聞きなさいな……ワタクシはですね……『エリスと気ままなセックス・フレンドになりたい』んですのっ!!!(本音駄々漏れ)」
エリ(心で泣きながら)『そ、ソフィー……それなら普通に恋人になってよ……』
ニコ「『良い話』が台無しだなっ!!!? やっぱ『魂だけじゃ満足できなくなった』んじゃねぇかっ!!! 休学して少しは大人しくなったかと思えば……『淑女モード』はもう終わりかっ!!?」
ソフィ「ど、どうとでも言えばいいですわ! とにかくワタクシ、彼とは『愛し合いたいときに愛し合いたい』んですの! それ以外の干渉はなしっ! 心からの愛と信頼に基づく関係ですわ!!」
ニコ「その相手にパートナーがいる以上、世間ではそれを”姦通(Adultère)”と呼ぶぅ!! 認められませんっ!! 認められませんぞぉ~?」
ここでダニエルたちが戻ってくる。「もう、みんなして何騒いでるのぉ? はいっ、二人のために『ホットチョコレート(カカオ70%)』持ってきたよ~。飲んで後半戦も頑張ろ~♪(※カカオ・ポリフェノールには血管拡張作用があるので、ちょっとした『バイアグラ』的効果が期待できる)」
ニコ「おい”ヘンタイ”ッ!! どうしてこんな”怪物”ここに呼び寄せたっ!!? 嫌がらせにもほどがあるだろっ!!」
ダニ「えぇ? あぁ……そりゃまぁ”一応”ね……みんなでポリアモリーするんだったら、やっぱり彼女には知らせておかないと、と思ってっ……それにしても、来てくれて嬉しいよ、ソフィー!」
ソフィ「えぇ、お招き感謝だわ、ダニエル。おかげでその”大事な瞬間”とやらに間に合いましたもの」知らぬ間に、女子たちを懐柔していくダニやん……。
ダニ(ホットチョコをエリスたちに渡して)「それじゃ役者も揃ったことだし、早速三人には”大舞台”、開幕してもらおっかな~♪」ん? 役者……?
エリ(両手でマグカップを受け取り)「いっ……イエーイ……(目が死んでる)」
ニコ(ドリングがぶ飲みで)「あぁもうヤルよっ!! やりゃーいんだろっ!!(がぶがぶ)」
キア(身も心もクリーンになって)「アタイはもう、いつでも準備万端っ!!(キラキラ)」
ソフィ「み、見ものですわ……(ふー、ふー)」
ダニ「そういえば素朴な疑問なんだけど、キアラはどうやってエリスとエッチするつもり? もしかしなくても、彼のおチンポだと”ちゃんと入らない”よね?」
キア「いいんだわさ、それで! 少し”抜き差し”してから、アタイのクリとお嬢の”クリ”を擦り合えさえすれば、それで充分『セックス』だわさ!」
ダニ「フフッ……頑張ってねっ」
キア「アイッ!」
エリ(チョコを啜って)『僕、あとで擦られちゃうんだ……(嬉しいような、トホホなような)』
ニコ(チョコ飲み干して)「よっしゃー! やったるぞ~!! エリー!! ちょっとケツ貸せや~(ヤケクソのカカオハイ)」
エリ(マグカップと枕を盾にして)「ちょっと待っ……まだ心の準備が……」
ダニ「だぁ~めっ☆ もう時間切れだよエリスッ――」ガバッ。それらの盾が容赦なく剥ぎ取る。
エリ「いやっ、まだ本当にっ――」
ニコ(真面目な顔で指にジェルを付けながら)「エリー……お尻、出して……?」
エリ(しばし躊躇った後、やむを得ず折れて)「もぅ……知らないっ……(見ないで、ソフィーッ――)」
ソフィ(初”オトまん”を目の当たりにして)『んまぁっ♡ あれがエリスの……。ワタクシ、『初めて男になりたい』と思いましたわっ……なぜって、『あれが掘れる』んですものっ♡♡♡』未来で”ペニバン”を買い求める彼女が目に浮かぶ……。
ニコ「よし……それじゃあ、塗ってくぞ……?」
エリ《コクッ》
ニコの指(二本)《するっ……ニチャニチャ……ズププッ》
エリ《カァァァァ》
ニコの指《クニクニ、ヌポヌポ……》
エリのペニ《ピクンッ……ムクッ……ムクムクムクッ……》
エリ《カァァァァ、カァァァァ》
ソフィ《ゴクリッ……》『や、ヤバいですわねこれは……そんじょそこらで見られる光景ではありませんわ……』
ニコの指《クニクニクニ、ヌポヌポヌポ……》
エリのペニ《ムクムク――ピョコンッ》
エリ《キューンッ♡ キューンッ♡》
ニコの指《ズポッ、ズポッ、ズポッ、ズポッ……》
エリ「……っ……ぁっ……っ……」
ニコの指《ズポズポズポズポ、ズポズポズポズポ……》
エリ「ふぁっ……だめっ……そこっ……」
ニコの指《ズポズポズポズポ、クイックイックイックイッ》
エリ「あっ……♡ はっやんっ……♡ それっ……♡」
ニコの指《ズポズポズポズポ、グリグリグリグリッ》
エリ『<◎¥=♀~~~~っ!♡♡♡』
ソフのパンティ《ジワァァァァァ》
ニコの指《ズボズボズボズボズボズボズボズボッ!》
エリ「んあっ♡ やっやっ♡ ニコッ……ニコォッ……♡♡♡」
ニコの指《ズボズボズボズボ――ニュルン!》
エリ『っ!!?』「っ……ふっ……っ……」
エリ&ニコのペニ蜜《タラァーン……》
ニコ「こんなもん、だよな……エリー……?」
エリ《コクッ、コクッ、コクッ》
こうして全ての準備が整った。お終いにニコラから、「ならエリー……最後に俺の目、見てくんね?」と言われたエリスは、恐るおそる両目を開いて、その潤んだ大きな瞳に恋人の姿を映すのだ。
ニコラが真剣に話し始める。「エリー……俺っ……俺はっ――」そして彼らにとっての『最高の瞬間』が訪れる――。
「『誰よりもお前を愛してる』……誰よりも長く、誰よりも深く……それはこれからも変わらねぇ……。もし今日チャンスを貰えるのなら、そのことを嫌ってほどお前の身体に刻み付けたい……俺の気持ち、受け取ってくれるか……?」
いつもふざけ合ってばかりの関係だった相手から、これほど一途に思われていたことを、つい先日知ったばかりのエリス……最初こそ戸惑い、苦悩するばかりの彼だったが、今ではお互いの気持ちを、ちゃんと分かってるっ――。穏やかに微笑んだ彼は、今しがたニコラが一生懸命に紡いでくれた言葉一つ一つを噛みしめては、ただ優しく、「来て……」と両手を差し伸べるのだった――。
ズブンッ……。とうとう二人が繋がる。上も下も……。なのにしばらく下は動かさず、上の粘膜接触だけに勤しんでいく二人。チャク……チャク……チャック……♡ やがて頃合いを見計らい、ゆっくり腰を動かし始めるニコラ。引いてぇ……突いてぇ……また引いてぇ……突いてぇ……。まるで深呼吸するかのように、ゆったりしたペースで繰り返されていく反復運動。
そしてパートナーが無意識の合図を送ってきてくれたタイミングで、ついに彼が本領を発揮し始める――ズンッズンッズンッズンッ、ズンッズンッズンッズンッ……。そうして軽快に繰り広げられていく、どこまでも純粋で清らかな愛の営み……。外野はひたすらに黙したまま、その様子を見守って性器を湿らせる他あるまい……。
キアラとしては『先を越された』という思いだったが、どう足掻いても今、彼らの間に割って入ることなどできなかった……。それほどまでに二人の繋がりは神聖で、見ているこっちまで満ち足りた気分がしてくるのだ……。だから今だけはニコラに花を持たせてやろうと、彼女は己のなかの『じゃじゃ馬』を手懐けることにしたのだ。よかったねぇお嬢……うんと気持ちよくしてもらいなね……それはアタイには、できないことだから――。
彼らのペースが上がっていく。と言っても、ほんの僅かに反復の周期が早くなっただけだ。終始無言で口づけを交わしている彼らの息遣いは、不思議とほとんど乱れてはいない。ゆえに傍から見ているダニエルたちにしても、彼らがどの程度”感じているのか”がまるで分からないのだ。
唯一、手掛かり足り得るエリスのペニスにしても、今はニコラが覆いかぶさっているため確認できない。いったいどうなっているのだろう? もしかして二人して”不応期”のせいで、あまり感じられてないのでは? ふと、そんな懸念が浮かんでくるも、どうやら取り越し苦労だったようだ――二人がキスをやめ、両手を繋いだまま穏やかに見つめ合う。
途端にあらわとなるエリスの”それ”が、落ち着いたテンポで跳ね始める。腹の上に数滴の精液が散らばり、全てを出し終えてなお”それ”は、萎まずにゆったり脈動を続けていく……。ではニコラの方はどうなったかと言うと――。
彼も無事、射精できたようだ。とてもそんなふうには見えなかったが、いつの間にやら”恋人の中”に種を放っていた彼……静かに己のイチモツを抜き出しては、それを恋人のナニと重ね合わせていく……。行為中、一切の声を発しなかった二人……にもかかわらず彼らは、バッチリのタイミングで『同時アクメ』を成功させ、こうして春の陽だまりのような温顔で”まぐわって”いるのだ。長年の信頼と友愛に基づく、圧倒的な繋がりを見せつけられた気がした。
ダニエルが嫉妬する。ちぇっ……やっぱ敵わないな……君たちの間には本当に、『特別な絆』があったんだね……何だか妬けちゃうな――。しかしそれを差し置いてもなお、恋人が『自分を一番だ』と言ってくれた事実が、今さらながら大きな喜びとなって、彼の全身を包んでいた。自分にも今みたいなことができるだろうか? うんっ、必ずできるさ! 今度やってみよう! 好敵手の存在が、彼の愛をさらなる高みへと押し上げるのだった。
「ちょいと……今のは何だい? まるで『子守唄』でも歌うみたいにさ……本当に『セックス』だったのかい!? 高校生のっ!?」行為を終えてからも、甘い空気を漂わせるニコラたちを見て、とうとうキアラが口を挟む。今のが血気盛んな若者の初セックスだとは、到底思えなかったのである。だって、悔しいじゃないかっ? 『あんな美しいセックスが存在する』なんて……。するとエリスが起き上がって、こう説明してくれる――。
「うん。僕もあんなの、初めてだった……ちゃんと気持ちがいいのに、声が出ちゃうほど激しくはなくって……何だかずっとフワフワ・ポカポカしたような、幸せな心地に包まれてて、気が付いたらもう”終わっちゃってた”……夢を見てたみたいに」
キアラが悔し泣く。「最高やん、それ……最高やんっ……」かと思えば今度、悪魔的な笑みを浮かべてベッドに飛び乗る彼女。「ならお次は、アタイと『激しいセックス』しようぜお嬢? あんたのなかの『メタル魂』に、アタイがも一度火をつけてやんよっ!!」
エリスが覇気を宿す。「押忍! よろしくねキアラッ!!」すかさず横のニコラが、「じゃあ俺はどいてるよ――」と場所を明け渡そうとするのだが、キアラがそれを制する。「あっ、できればニコラも一緒で……いいかい? あいにくとアタイだけだと、上手くお嬢を気持ちよくしてやれなそうで……ほら、アタイ『ハメられない(二重の意味で)』から……」
承諾するニコラ。「お、おう。ならやるか、三人で……。けどどうする? 体位とか……」彼がそう尋ねると、キアラがその場の思い付きでヴィジョンを語っていく。「ならニコラがここに寝て、お嬢が”カウボーイ”みたいに跨って『騎乗位』になる。そんでお嬢の上にアタイが乗って、さらなる騎乗位(と言うか空中対面座位?)になる。題して『騎乗位サンドウィッチ』!! どうよ?」
「か、可能なのかよ……」言われた通りベッドに寝そべったニコラが、苦笑する。ただでさえ『アナルセックス』+『3P』というだけでも特殊なのに、今回はそこに『身体障害者の美少年受け』という要素まで詰め込まれていて……困難しかなかった。「エリー、右脚がアレだし……騎乗位だと自分で動けないんじゃ……」
「そこはまぁ、『両腕を突いて、三点で支持』したり、『アタイの身体に掴まったり』してもらえれば、何とか……けど確かに、お嬢の負担がデカすぎるか……」キアラがそう言って、ヴィジョンを机上の空論にしかけたそのとき、当の美少年がこんなことを言ってくれる。「僕のことはそんなに気にしないで! 無理だったら無理で仕方ないし、とにかくやってみようよ!」なぜか前向きな美少年……。
「そ、そうかい? ならお言葉に甘えて……」キアラがそう答えたところで、待ちに待った”真の3P”がスタートする。まず第一段階として、『身体を起こした状態の対面騎乗位(”江戸四十八手”における”時雨茶臼”)』を作ろうとする三人。早速エリスがキアラの支えのもと、「うんと、僕が”ニコ”に乗ればいいんだよね?」と膝立ちになって、股をおっぴろげたまま挿入位置を調整していると、まだ挿れてもないうちから、時雨(と言うか”花時雨”)が降り始める――。
ポタッ……ポタッ……。どうやらニコラがさっき”中出し”した精子が、彼のお尻から零れてきたようだ。それに気づいたエリスが、もったいなさそうにこう呟く。「あぁ……せっかくニコが出してくれたのに……」だが真正面にいるニコラにしてみれば、こんな”えちえち”な光景はない――俄然ペニスをギンギンにしたニコラは、「いいじゃん? おかげでローションいらずだ!」と、喜んでその雨に打たれるのだ。
「うん……それじゃ、挿れてくね……?」挿れられる側なのになぜかそう言って、慎重に腰を下ろしていくエリス……だがそれも致し方ない――なぜならこれが、彼にとって初の『主導権を握った状態でのセックス』だったからだ。自分の裁量で進めていける……それは紛れもなく新鮮で、高揚感に満ちた体験だった。そして世界一可愛い、”プリティー・カウボーイ”が誕生する――。
「んっ……入ったっ……♡」最後まで腰を下ろし切ったところで、彼が甘ったるい声を上げる。そして誰も何も指示しないうちから彼は、「試しに自分で動いてみるね?」と、自発的に腰を振り始めるのだ(※キアラの助力はここまで)。「ふっ……ほっ……あはっ……何だかっ……楽しいかもっ……♡」イーハーッ!! 右脚を下腿切断しているとは思えないほどの、卓越した”ロデオボーイ”っぷりを発揮するエリス。その暴れ馬乗りこなすがごとき勇敢な姿は、実に筆舌に尽くし難く……例えるならそう! まさに『M・S・COWBOY!!』といった感じだ(←『GRANRODEO』さんたちに謝れ)。
「ちょっ……エリーッ……もっ……いいんじゃねっ……?」堪らずニコラが止めようとするも、彼はまだ遊び足りないご様子。「えぇっ……でもぉっ……こんなにっ……楽しいのにっ♡」と、記録を更新し続けている。だがそれも、真に”Milky Sweet”なスポットを探し当てるまでの話――突如として彼の声に、色気が混じり始める。
「あっ……♡ ダメッ……♡ しょこにっ……♡ 当たったらっ……♡」完全に騎乗位をマスターし、また虜にもなってしまったご様子のエリス。ペニスから嫌らしいお汁を撒き散らしながら、腰振りを止められずにいる。「やめにゃきゃっ……いけにゃいっ……にょにっ……とまんっ……にゅいっ――にゃっ、あっ、あっ♡」そうして彼が、39℃の体液を放出しかけたそのとき――咄嗟にニコラが彼のペニスを掴み、射精を阻止していく!
ビクッ――強制的に痙攣がストップし、辛うじて先端から少量の精液が垂れてくる。ぐちゃぐちゃに乱れた顔のエリスが、「ど……どうして……?」とニコラの顔を見下ろすと、彼は同情に満ちた顔で別の方を見上げては、「エリー……またキアラが泣きそうになってるぞ?」と重大なニュースを伝えてくる。ようやっとエリスが我に返ると、傍で話に出た女の子が、何とも言えない絵文字みたいな顔でこっちを見ているではないか? 彼の身に、とてつもない罪悪感が沸々と湧き起こってくる。
「ご、ごめっ……キアッ……ごめんっ、しゃいっ……」エリスが涙と唾液に濡れた顔で、何とかそう謝るも、少女は「うぅ……お嬢なんか嫌いだ……」と不貞腐れるばかりだ。対して彼が、「ホントにごめん! お詫びに君のしてほしいこと、何でもするからっ!」と許しを乞うと、少女は彼の前で股を開き、こんな要求を突き付けてくる――。
「ならアタイのことっ、あんたから犯してっ!! あんたの『チンポ童貞』、アタイにおくれっ!!」
そしてエリスはオスとなる――。「喜んでっ!!」ズプンッ――。彼のペニスが膣を貫く。”チン長”僅か5.2cmの小陰茎が、今ようやくオスとしての悦びを知ったのである。「あぁっ♡ お嬢っ!!♡」受け入れる少女もまた、もう処女じゃない……処女膜こそ破れてはいないが、愛される幸せを知ってしまったのだから――。「アタイに種付けしてぇっ!! アタイを孕ませてくれお嬢っ!!」
「キアラッ――くっ――キアラッ!!」無我夢中で腰を振り続けるエリス(※どうでもいいが、今彼らは”ニコラの上”で交わっている。キアラは彼の腹に座って、後ろに両腕を突いた姿勢で股を開いたのだ)。「傷つけちゃってごめんねっ――ふあぁ――大好きだよっ――大好きっ♡」膣口付近の圧迫だけでも、充分に気持ちがいい……。
だが寝台にされるニコラにしてみれば、堪ったものではない――。「おっお前らっ――マジでっ――激しすぎっ!!」今だ恋人に”咥え込まれた”まま、頭上まで迫った恋人の”愛人?”の背を懸命に受け止める彼……快楽ゲージはすでに満タンなのに、恋人が終始”お尻”を締め付けてくるものだから、手痛い寸止め状態が続いている。「え、エリーッ……さっきは悪かったっ……頼むからっ……ケツ穴緩めてっ……」彼の必死の懇願も虚しく、恋人は愛人の”乳”と”雌しべ”にメロメロになっている。
「キアラッ――気持ちい? これっ――気持ちいい!!?」舌で両乳首を交互に愛撫しながら、ペニスで愛人のクリトリスに往復ビンタを浴びせていく彼。挿入→取り出し→クリビンタ→また挿入……このサイクルが最高の快楽を生んでいた。あっ……ダメッ……イきそう……けど、キアラがイクまで我慢しなきゃっ……だって僕、『男の子』だもんっ――。ついに両手を解放した彼は、相手の両乳首を激しく愛撫しながら、その唇を奪っていく!!(今や彼の体重を支えているのは、ニコラのペニス+エリスの括約筋+左膝+右断端のみ!!)
「気持ちいっ!! 気持ちいよっお嬢ぉぉぉっ!! ああぁぁぁぁぁぁぁ――」キアラが野獣のような呻き声を上げる。たまに悶々とした欲望を、自慰行為で解消していた彼女であったが、心願成就した今となっては分かる――これまでの行為は”おままごと”に過ぎなかったと!! こ、こんなの知らないっ……頭がおかしくなるっ……お嬢のチンポがっ……アタイのクリを擦って……やっ、ヤバヤバヤバッ……意識したらっ、もうっ――。
キア「おじょっ――イッちゃう――アタイ、もうイッちゃう――イッちゃう!!」
エリ「うんっ――僕もイきそっ――よければ一緒にっ――イこうっ!!」
キア「お嬢っ!!」
エリ「キアラッ!!」
キア「お嬢ぉぉぉぉぉ!!!」
エリ「キアラァァァァァ!!!」
だが彼らが絶頂する寸前、極めて残念な事故が起こる――ズルッ。エリスが体重の四割を預けていた右脚断端が、ベッドの縁に”足を取られて?”滑ってしまったのだ。興奮して無理な角度で耐えていたツケが回ってきた……。しまっ――バランスがっ――。咄嗟に立て直そうとするエリスだったが、時すでに遅し――彼は斜め前方に倒れ込み、そこにいる少女少年を巻き込んで盛大に転倒する!!「うわっ!!」こうして三人が築き上げた『特殊3P体位』は、台座を揺さぶられた石積みがごとく崩壊するのだった。
ビュゥゥゥグゥゥゥゥゥッ!!! キッツキツなケツマンコから解放された瞬間、ニコラのペニスが濃い精液を高々と噴射する。それと重なるように、エリスはニコラの腹へと、キアラはエリスの腹へと、自身の体液をぶちまけていく!! プシュッ、プシュッ、プシュワァァァァ!!!
大☆失☆敗!!! 初めてのガチ3Pは、全員が全員狙いを外すという、悲惨すぎる結果に終わった。いや、同時にイけただけでも成功と言うべきか……しかし彼らの主観としては、これは大敗に相違なかった。「お゛っ、お゛お゛、お゛じょう……」乙女がしてはいけないようなイキ顔で痙攣するキアラ。その両胸に挟まれるエリスもまた、フカフカの枕に抱かれ、天国の夢でも見ているような顔をしている……。「ごめん、しゃい……しゃいごの、しゃいごで……」
――とそのとき、部屋に『別の放射音』が出現する。プショワァァァァァァ――。ゆっくり、そちらへと注意を向けるエリスたち……。するとどうしたことか。そこで下半身丸出しになったソフィーが、ダニエルにバックハグされながら放尿しているではないか!! 一瞬で三人の目は、そのあり得なすぎる光景に釘付けとなった。
エリスの高校生活㊹ Hope: 5-friends 5ever!!~五望友よ永遠なれ!!~ Part∞ これはただの乱交パーティーですか? いえ、もはや一周回ってポリアモリーです
「みっ……見ないで……くださいまし……」ダニエルのPCチェアに乗っかり、おまんこ”モロ出し”でM字開脚しているソフィー……彼女のその秘部からは、なぜか甘酸っぱい”レモネード”が噴き出しており、それは空中に孤を描きながら、次々とフローリングの床に打ち付けられている――ボトボトボトボトボト……。
そして、そんな彼女の割れ目を裂いているのは、背後でイタズラっぽく笑っている少年――ダニエルだ。彼はいつからか、彼女に座席を譲っていたらしいが、それでなぜ”こんなこと”になっているのか……それこそが問題だ……。やがて室内に、弾けるレモンの香りが充満してきたところで、レモネードの供給が終わる――チョロチョロ、ピュッピュッ。
そうして訪れたるは、海よりも深い――いや、トイレの”封水”並みに浅い――沈黙……すぐエリスがそれを裂く。「ふ、二人とも……何やって……」するとダニエルがソフィーを抱きしめながら、こう説明し出す。「いやね……彼女が君たちを見て、”おまんこイジイジ”しちゃってたから、僕が手伝ってあげてたんだ……。おかげでこれまで知らなかった『ソフィーの可愛いところ』、いっぱい知れたよ!」言いながら彼が、彼女のクリトリスをスリスリと擦ると、その下の膣の奥から、愛液がトロトロと溢れてくる。
「あっ……くっ……屈辱ですわ……」頬を赤く染めた彼女が、口先だけで辛うじて反抗する。しかしその、『前までの彼女からは考えられないほど従順な態度』が、エリスたちの目には誠、”奇矯”に映ったことは言うまでもない。なぜって従来の彼女であれば、いかなる状況であれ――死んでも、他人に身体は触らせなかったろう……いやはやあの彼女が……丸くなったものだ……。
そしてそれ以上に驚かされるのは、つい先日まで『一介のナード』に過ぎなかったダニエルの、『ヒエラルキー昇格』の早さである。彼は今や『アウトカースト』でありつつも、『ゴス』や『スラッカー』、そして『お嬢』……あげく『クイーン』まで従えているのである!! これまで眠っていた彼のなかの『覇王』としての素質が、ついに目覚めてしまったのかもしれない……(←ただ『真の覇王』が”覇王風”吹かせてないから、そう見えるだけ……)。
「ほらソフィー……? みんなに言うことあるんじゃない……?」ダニエルが彼女の耳元でそう囁くと、彼女が股を閉じ、モジモジしながら三人を瞥見し始める……そして次の瞬間! 長年『魔女』と呼ばれ、忌み嫌われてきた高飛車な女の子は、生まれて初めて家族以外の誰かに対し、『内なるグレーテル』を素直に表現するのだった――。
「よっ、よければワタクシもっ……あなたたちのお仲間に……いれっ、入れてくださいな……?」
物腰柔らかく、柔和な態度……それは彼女が憧れてきた『プリンセス』像とは、少しだけ違っているのかもしれない……。だがそれでいいのだ……彼女に足りなかったもの、それは『普通の女の子っぽさ』だったのだから……(※普通の女の子は、好きな人を『セフレにしたい』だなんて言いません)。その”しおらしい”セリフのなかに、彼女の変わろうとする努力が”しかと垣間見えた”からこそ、エリスたち三人は快く、彼女を『恋人の輪』に迎え入れるのだった。
「もちろんだよ、ソフィー!! さぁ、上がっておいで!!」
「はい、ですわっ――」そうして彼女が”お菓子の家”に誘われようとした瞬間――兄”ヘンゼル”がそれを引き留める。「ダメだよっ!! ちゃんと『ニャンッ☆』って言わないとぉ~!!」言いながらヘンゼルは、どこからか取り出した『猫耳カチューシャ』を、グレーテルの頭に着けるのだ。「はいっ、これでもう一度言ってみて? 『入れてくださいニャン☆』って!」
「ニャッ!!? ニャンですのこれはっ!!?」ソフィー猫が狼狽える。今しがた頭に生えてきた猫耳を瞬時に剥ぎ取っては、その正体を確認してすぐ床に投げ捨てる――。「いらんわっこんなもんっ!!」
ベチャッ……。哀れな猫耳が、床の”尿溜まり”に落ちる……。すぐさまそれを拾い上げたダニエルは、その黄色く染まってしまった白毛の猫耳を見て、大いに嘆き叫ぶのだ。「ニャンてことをぉぉぉぉぉぉ~!!!」
ソフィーがツンケンした態度で応える。「あっ、あなたがいきなり『変なもの』着けるから悪いのですわっ!!」相も変わらず、極悪非道な魔女っぷりを発揮するソフィー……こんな子が一瞬でも、”普通の女の子”になれると期待していたとは……。
この酷すぎる仕打ちを前に、ダニエルはまだ嘆いている。「あぁ……僕の猫耳が……つい先週、お母さんに買ってもらったばっかりのに……」なぜ息子に猫耳など買い与えた、ウェンディー……。
開き直ったご様子のソフィー殿下。椅子に座ったまま空中で脚を組む。「それよりも、ダニエル……ほら、『床が汚れていましてよ』? 今すぐ『ホワイト・カーペット』を敷きなさいな」彼女の命令を受け、一瞬で身の程を弁えたダニエルが、スクール・カースト底辺らしく媚び諂う。「うぅ……分かりましたよ女王さまぁ……」
そう言ってボックス・ティッシュの『蓋』を開け、中身のティッシュを丸ごとゴッソリ抜き取った彼は、それを20枚程度ずつ床に放っていき、そこある”汚水”に被せていく(森にパンくず撒く方がまだマシだ……)。そうして140枚程度敷き詰めたころには、確かにそれは”カーペット”と呼べる類のものにはなっていた……まぁ、”ホワイト”では全然なかったが……。
女王殿下がそこに降り立つ。「では、ワタクシも”舞台”に上がるとしますわっ――」そう言って、流れるように『エリスたちのいるベッド』に飛び移る彼女(全然ホワイトじゃなかったので)……それから彼女は、上に着たキャミソールを脱ぎ全裸になってから、「さぁ、”卑猥な舞踏会”の始まりですわーっ!!」と、脱いだキャミを野蛮人のように振り回すのだ(お、お戯れが過ぎますよ、殿下……)。
付き従う家臣。「ぼ、僕も混ぜてー!! もう見てるだけなんて嫌だぁ~!!」
エリスはそんな彼らのことを、嫌な顔一つせず大歓迎するのだった。
「うんっ!! みんなで楽しい”ダンス”、踊っちゃおう!!」
それから彼ら五人は、たくさんのダンスを踊った。女子二人がエリスのペニスを素股で挟み込み、クネクネと蠢くダンスとか、男子二人がエリスの乳首をペニスで犯しまくるダンスとか……女子と男子がペアになって、素股でシコシコしているのを見ながら、エリスが女子二人から足コキされるダンスとか、女子と男子がペアになって、パイズリしているのを見ながら、エリスが女子たちに手マンしてあげるダンスとか……とにかくたくさん踊った。
他人からすれば、これは単なる乱交パーティーに過ぎないのかもしれない……だが彼らの主観からすれば、これはもう立派な『ポリアモリー』だった……長年の確執、偏見、怨嗟を越えて、ついにみんなで繋がれたのだから……。なので今こそ私が、エリスを気持ちを代弁して、こう宣言させていただこうと思う。そう……誰が何と言おうとっ――。
これが僕らのポリアモリーだっ!!!
一同「イクゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッッッッッ!!!!」
そんな彼らの声を聞きながら、自宅の庭で煙草を吹かし、遠く彼方の空を見上げているダニエルのお祖母ちゃん。出し抜けにふーっと深く息を吐いた彼女は、空に消えていく煙を呆然と眺めながら、胸のなかにある憤りを小さく吐き捨てるのだった。
「ったく……近頃の若いもんはぁ……」
長かった『ポリアモリー編』 完
第六十章 – 高校生活 Ep.47:僕らの十七歳の地図(セブンティーンズ・マップ)
エリスの高校休日㊳ ポリポリポリポリポリポリポリポリポリッ!! ポリ、ポリッ!!
あの、『ポリアモリーと言う名の大乱交』から2ヵ月半が経ち、本日は2042年7月12日(土)である。その週頭の7月7日(月)は、記念すべきエリスの『17歳の誕生日』だったのだが、去年の7月8日が”あれ”だったので、今年は”謹慎ムード”から大々的なパーティーは行わず、当日も家族だけで細やかに祝うのみに留まった。
週末二日もコレといって予定がなかったので、本日エリスは、思い切って『懐かしい場所』を訪れてみようと、朝10:30から快活に自転車を漕いでいた。そして彼が向かっている”その行き先”とは、去年彼がお世話になっていた『旭信流空手道場』だった。彼は久しぶりに、『マルク師匠』や『道場の仲間たち』に会いたいと思ったのだ。
そうそう、彼が移動しているこの隙に、彼らの『複数対等恋愛』があれからどうなっているのか、その近況を知らせておこう。まずエリスたち五人があれからもセックス三昧だったのかと言うと、残念ながらそうはならなかった。五人ともあの日で精力のほぼ全てを出し尽くしてしまい、後日から長い長い『賢者タイム』に突入してしまったのである(笑)
もちろん、互いへの愛が消えたわけではないので、豆に連絡を取ったり、話したりはしているのであるが、何だかもう、全員すこぶる満足してしまったようで、誰からも『今日どう?』と誘うこともなく、今日この日に至っている次第である(※ちなみに、エリスのお尻を”生食”したキアラであるが、幸い後日体調を崩すということもなく、今でもピンピンしている)。
それと彼の右脚で光っている『おニューの義足』についても触れておこう。そう、先日ついに『本義足』が完成したのである。この半年、専属の医師・義肢装具士と熟考に熟考を重ね、最終的に以下のような構成の義足になった。
種別:膝離断義足(下腿義足と大腿義足の中間の特殊タイプ)
ソケット:膝離断用エンド・ベアリング・ソケット(ニーハイ風カーボンソケット)
固定方式:顆部保持による解剖学的懸垂+吸着式
内側:シリコンライナー
膝継手:低床型マイコン制御膝(膝離断に対応する低床構成で組まれたマイコン制御膝。最新のC-Legを改造したもの)
足部:エネルギー蓄積型カーボン足部(足継手なし)
外装:薄い肌色再現コスメカバー(人工膝から足部までのパイロンを覆う着脱式のカバー)
総額費用:約80,000 CHF(執筆時点26/06/20のレートで約1600万円)
IV/AI(障害保険)承認分:60,000 CHF
家族負担額:20,000 CHF
補足説明すると、まずソケットの固定方式が『キャッチピン式』から『解剖学的懸垂メイン』に変わったことである。エリスの右脚は『ちょうど膝関節の真ん中で切断』されているので、大腿骨の先端である『顆部』が残されており、そこにソケットを引っ掛けたり末端荷重を掛けたりできることから、このような方式が採用される運びとなった。
おかげで腿全体を覆うほどの『大腿義足』は必要なくなり、ニーハイくらいの高さのソケットで充分な牽引力を得ることが可能となり、見た目もすっきりして、彼もこれまで以上に丈の短い『ショートパンツ』や『ミニスカート』を穿きやすくなった(穿くとは言ってない)。
続いて人工膝である『継手』の部分であるが、医師たちがいろいろ考慮した結果、彼の生活を少しでも楽にしようとの計らいから、高価な『マイコン制御膝(MPK)』を採用してくれることとなった。それもソケットとの距離を極限まで短くした、『特別仕様の低床型マイコン制御膝』である。
先に言ったように、エリスは大腿骨がそのまま残っているので、市販のC-Leg(ottobock社製の高性能MPK)などを装着すると、膝関節の位置が通常よりも下に来てしまう弊害があった。そこを義肢装具士たちの技術で改造調整したのが、今回の『特殊仕様MPK』である。おかげでこれまで苦だった坂道や階段も負担が軽減し、彼のQOLは確実に”底上げ”された(膝継手は”底下げ”したわけであるが……)。
ただ問題はその値段であり、MPKはそれこそ以前テムバが言った『パワード義足(電動モーターによるアシストあり。天文学的値段)』の簡易版なので、こちらもかなり高価な物なのだ。とは言え、スイス人は漏れなく『IV/AI』という障害者保険(Disability insurance)に加入しているので、事故や病気で何らかの障害を負った場合、そのために必要な器具などの費用にも保険金請求することができる。
今回は医師と装具士さんが、『エリスはまだ若く、また事前には空手をするなど活発な性格であったため、これからの通学・将来の就労・日常の自立・社会参加のために高機能義足が必要』との意見書を書いてくれ、MPKを含む義足一式に対してIV/AI事務所に保険金申請を出してくれたのだ。
ただし一回目はマイコン膝のみ『必要性が不充分』として却下され、通常の機械式膝が提案された。そこで『エリスの活動レベルが高いこと』、『自室が二階にあり毎日何度も上り下りすること』、『自転車通学していること』、『通常の機械式膝では転倒リスクが高いこと』を説明に追加し、再申請することとなった。結果、機関側から『ではMPK費用の半額まで承認します』との回答をいただけ、自己負担額2万フラン(約400万円)程度で、以上のような構成の義足を手にする(と言うか足にする?)ことができたのである。
エリス自身はかねてより、家族の負担も鑑みて『そんな高価な道具はいらないよ?』と言っていたのだが、父サミュエルたちが断固として譲らなかったので、最後にはその優しさに甘えることにしたのだ。スイスの中~上流階級の家庭であるシンクレア家と言えども、2万フランは決して安い買い物ではない。だが『一人息子のこれからの人生のことを思えば、そんなものはいくらでも出す』と、一家協力して貯金を崩してくれたのだ。
だからエリスは、この『新しい脚』での生活が始まってから間もなく、この脚のことが大好きになった。その圧倒的な着け心地の良さもさることながら、何よりもそれが、『たくさんの人の愛と努力の結晶』に他ならなかったからだ。だから彼は今日も、その自慢の脚を見せびらかすように、お気に入りのショートパンツを穿いているし、ペダルを漕ぐ速度も快活だった――と、そうこう話しているうちに、彼が例の道場に着いたようである。早速彼の『新しい夏の日』の模様を見ていこう!
ウィーン……。10:50。駐輪場に自転車を停めた彼が、入り口の自動ドアを通って道場に入ると、早速見知った人と再会できる――ちょうど事務所から出てきたマルク先生が、彼に気づいて度肝抜かれる。「うぉっと! 誰かと思えば、エリス……お前なのか……?」
彼が応える。「はい! おはようございます先生! 久しぶりに来ちゃいました!」そう言って笑う彼のキラキラな笑顔と、また少しウルフチックになったその髪型と、また少し開放的になったその夏仕様の私服と、また少し大きくなったように見えるその胸元と、また少しセクシーになったように見えるその腰元と太ももと、そしてまた随分と”高級そう”になったその右脚の義足とに目を走らせた後、マルク先生が動き出す――。
「エリスゥゥゥゥゥゥゥー!!!(涙)」マルクが師匠としての威厳も何もかもかなぐり捨てて、エリスに抱きつく。それから彼は、「よく来たなぁ……よく来てくれたぁ……」と、もはやセクハラの一歩手前くらいエリスを抱きしめた後、「元気になったのか? ちゃんと飯食ってるか?」と、よもやセクハラの一歩先ではないかと思えるくらい、エリスの顔や二の腕や腹周りを触り始めるのだ。
「はい、おかげ様で! 去年はご心配おかけしてすみませんでしたっ(顔ぷにぷに)。”あの大会の日”に先生が言ってくれた言葉が、今でも僕の励みになっています!(腹ちょんちょん)」お触り攻撃を受けながら、エリスがハキハキと返す。実際あの日先生から言われた、『未来永劫、お前は旭信流空手道場の仲間だ』という言葉が、今でも彼の支えになっていることは事実だった。今日はその恩返しのつもりで来たのである。「先生も道場も、お変わりありませんか?(二の腕さすさす)」
「あぁ、ウチはもう絶好調だわ!」美少年の『えちえちな身体』を存分に堪能した後、マルクが答える。「レオとかエミリーがあの後の大会でも活躍してくれてな? 噂を聞きつけた人が結構ウチに来てくれるようになって、今では生徒数は去年の倍以上になってるぞ!! おかげで俺の生活水準もかなり良くなった!! ホント、生徒たちには感謝しかないわ(涙)」
エリス「それは何よりです!! うわ~、生徒数が倍かぁ~……それはすごく楽しそうですねぇ……先生の『旭信魂』が、着々と受け継がれていってるんだぁ……」
マルク「おうよ! 全員可愛い教え子だからな、俺の全身全霊を懸けて、導いていくつもりだ……特にもう、『お前んときみたいな悲劇』が絶ってぇ、起きねぇように……」
一時の沈黙の後、エリスが応える。「先生?」
「ん? 何だ?」とマルク。
そしてエリスは、去年あの日から始まった『全ての悔恨と苦痛の日々』に別れを告げるように、こう続けるのだった。
「先生が僕にしてくれた指導は、すごく適切で、熱意と人情に溢れていたと思います。だから……あまり僕の一件のこと、気に病まないでくださいね? 僕、先生のもとで旭信流空手を学べたこと、すごく誇りに思ってます。後悔なんて、一っつもありませんからっ!」
マル「エリス……」
エリ「確かに、あの事件は僕にとって、大変な試練でした……でも”悲劇”だとは思ってません。だって僕はこうして、今も元気に生きているんですから!! もちろん僕だけじゃない、僕の”大切な人たち”もそうです!! つまり言ってみれば、『何一つとして失われてなんかない』んです!!」
マル「しかし、なぁ……」彼がエリスの下半身に目を落す。今は立派な義肢が装着されてはいるが、それでも”元の脚”の価値とは比べるべくもないはずだ……それを悲劇と呼ばずして、何と呼ぶのか――。
エリ「だから、ありがとうございました先生! 僕に空手を教えてくれて……おかげで僕は、大切な友達を――ううん、『大切な恋人』を、守ることができましたっ!! 『そのお父さんとお母さん』のことも……そのためだったら、『僕の右脚くらい……安い物』です!!」
「くっふっ……エリスッ……」ついに涙腺崩壊してしまうマルク師匠。教え子が心の底から、本心でそう言っていることが伝わってきて、その姿があまりにも健気で、眩しくて……とうとう堪え切れなくなったのである……。自分は本当に教え子たちに恵まれた……なぜって、彼らの存在が日々、自分を成長させてくれているからである……今、この華奢な少年から改めて教わった――。
『真の強さとは、肉体よりむしろ精神に宿る』と!!
『心技体の技と体が弱くとも、溢れんばかりの心で補う武道もある』と!!
『夜明けを信じる不屈の心――旭信魂は、やはり最強であった』と!!!
彼が伝えんとしてくれた気持ち全てを受け取ったマルクは、静かに数回頷いてから、「お前を誇りに思うぞ」と、もう一度彼を抱きしめるのだった。
*(そして十秒後)
ハグを終えたマルクが、気を取り直して『男の娘あんよ』に興味を示す。「それにしても、『いい義足作ってもらった』な? なかなか似合ってるし、何なら『強そう』だぞ! ちょっとよく見せてくれっ――」そうして男の娘の足元でしゃがみ込んで、その下半身をまじまじと眺めていくマルク師匠。健常な方の脚と義足を見比べて、出し抜けに左右の手で、その感触の違いも確かめていく。「おぉ……いい感じで”メカメカ”しくて、格好いいなっ!!(もみもみ)」
「はいっ! まだ使い始めて間もないですが、すっかり脚に馴染んでいて、今では欠かすことのできない『自分の一部』になっています!」数々のセクハラにも、全く動じていないエリス。さしあたりは、義足を褒めてもらえるのが嬉しいと見える。だがこんな『公然わいせつ』なシーンが、長く許されるはずもない――ついに稽古場の方から一人の少年が歩いてきて、彼らの”矛盾師弟交流”を目撃してしまうのだ――。
「あっ……お前……エリス……? エリスじゃんっ!!」その目撃者の正体は何と、エリスのかつての空手仲間である2歳年下の男の子『ジャン』だった。すぐエリスが「あっジャンくん! 久しぶり!!」と挨拶すると、ジャンは返事もくれず、慌てて引き返していってしまう。「おいみんな!! エリスだぞ!! エリスが来てくれたぞー!!」という速報を伝えに……。
*(そしてまた二十秒後)
ジャンの呼び出しに応えて、お馴染みのメンバーが玄関ホールに集結する。エミリー、ジャン、エリオ、リナ……。だがそれだけではなく、エリスとは初対面となる『新人の子たち(七人)』も、『何だなんだ?』と付いてきてしまった。おかげで玄関ホールは、ちょっとした来賓を迎えるがごとく過密状態となってしまい、エリスも何だか、自分が見世物になったようで照れくさかった。
ジャンが率先してエリスのことを新人たちに紹介する。「みんな、紹介するな? こいつがエリス・シンクレア!! たまに俺たちの話に出てくる『あのエリス』本人だ!!」
エリスが挨拶する。「みんな初めまして! 僕、去年2ヵ月だけ、ここでジャンくんたちと空手を習っていた、エリスって言います。よろしくねっ」
新人たち(彼の顔に見惚れながら)「お、押忍……」『うわぁ……綺麗な人……』
エリスの大親友にして、本作随一の空手ガールこと『エミリー』が膨れる。「もうエリスってば~! 来るならひと言連絡くれればよかったのに~!」
→エリ「フフッ、ごめんねエミリー? 今日はちょっとした思いつきで来たんだ~♪ 何だか無性に”ここが恋しく”なってっ」
今日も今日とて”花嫁修業”(空手という名の)に勤しむ、プリチー・ガール『リナ』が続く。「うぅ……エリスさんがまだ私たちのこと覚えててくれて、嬉しい……(涙)」そう言って目に涙を浮かべるリナ……エリスとはグループ・メッセージでたまに連絡を取っていたはいたが、こうして半年ぶりに再会できた喜びはやはり格別らしい。「エリスさぁん……”彼女”、いますかぁ……?」それにどうやら彼女、まだ”王子様”には巡り逢えてないらしい……。
→エリ「覚えてるに決まってるよリナちゃん!! だからそんな顔しないで? 逆に僕が悲しくなっちゃうよ……」そう応えたはいいが、後の質問にはどう返すべき決めあぐねてしまう彼……正直に『うん、いるよ』と言うべきだろうか……? それも『二人いる』ってことまでも正確に……? 何なら彼氏二人も合わせて、『恋人が四人いる』ってことまでもぶっちゃけなきゃいけない!!? うーん……。「それでリナちゃん、『彼女』のことなんだけどね……何て言うか、その……」
彼がポリアモリー最大の難関である、『他者に正直に打ち明けて、理解を求められるかどうか』の瀬戸際に立たされ始めたのもつかの間、ジャンが何食わぬ顔でこう話を引き継ぐ。「あれっ? エリスって今、『ニコラたち』と付き合ってるんでしょ? 確か『ソフィー』と『キアラ』と――あと『ダニエル』っていう同級生も合わせて、五人で『複数対等愛』することになったとかって……前にニコラが……」
この壮絶な『アウティング(他者が許可なくセンシティブな個人情報を暴露すること)』を前に、凍り付くエリスたち一同。途端に顔を真っ赤にして、「ジャ、ジャジャジャジャジャンくんっ!!? どうしてそれを……」と尋ねるエリスだったが、先の彼のセリフからその訳も、何となく察していた――瞬時に、彼の顔から血の気が引いていく……。
ジャン「あ、あれっ……? もしかして言っちゃマズかった……? 俺はフツーにニコラから聞いたんだけど……確か2ヵ月くらい前に、『グループ・チャット(以前ニコラから招待してもらったエリス不在のグループ)』の画面に連絡があって……ってお前らも何驚いてんだよっ!!? お前らは知ってるはずだろう!!?」
リナ「えっ、あっ、”あのグループ”!!? ごめん……もう使わないかなと思って、”ミュート”にしちゃってたかも……ってえぇぇぇぇ!!? エリスさん、ニコラさんたちと付き合ってるのぉぉぉぉっ!!? そんなぁ……ショック……」
同じく悲嘆の色を隠し切れない、童顔ボーイ『エリオ』も喚く。「僕だって初耳だよっ!! あぁぁぁぁ僕としたことが、そんな大事な連絡を見逃してたなんてぇぇぇぇ!! それも相手がニコラさん”たち”(複数)なの!!? ちょっと、意味が分からないんだけど……」
エミリー(控えめに呆れながら)「まぁアタシは、その前(ニコラの連絡の前)にエリスから直に聞いてたから、知ってたけど……(あっぶなっ!! やっぱ”あの連絡”見てない子もいたんだね……危うくアタシがアウティングしちゃうとこだったよ……)」
マルク(少し離れた場所から子供たちを見守って)『ほぅ……エリスは恋人が四人もいるのか……だがなぜだろう? あいつの場合、むしろ”少なく”思えるのは……』ふとそんなことを考えつつ、手に残った感触の余韻に浸る彼だったが、すぐさま『まぁ”あいつ自身が”というよりは、大方『周り四人のガードが堅かった』んだろうな、きっと……』と結論付けては、感慨深そうに頷きを繰り返すのだった。
エリス(もう自ら”アウト”する覚悟を決めて)「ごめんね、みんな……? これまで黙ってて……。今ジャンくんが言ってくれたことは本当で、実は僕、今『四人の同級生とお付き合いしてる』んだ……。だから、さっきのリナちゃんの質問への回答はね? 『うん……いるよ、彼女……二人いる』ってなっちゃうんだけど、ショックだったらごめんね?」
今一度リナの心に、”ショッキングな衝撃”(※二重表現)が走る!! それはまるで天の声から、容赦なくこう宣告されるかのような衝撃だった――。
『デデェェェーンッ!! エリスー、アウトー!!(彼女の”王子様候補”から)』
血迷ったリナは、口元だけで笑ってこう食い下がる。「け、けどエリスさん? 『年下の女の子』もなかなか魅力的じゃないですか? な、何とか私も加われません? その、ポリ、ポリ、『ポリアミド(※ナイロンなどの素材になる樹脂)』に」
同様の衝撃に打たれたらしいエリオも続く。「それなら僕だって! エリスさん、僕を加えてくれたら、誰よりもあなたのために”尽くす”と誓います!! だからぜひ入れてください! そのポリ、ポリ、『ポリアニオン(※複数のマイナス電荷を持つイオン)』に!」
すると何を思ってか、エミリーまでもがこれに参戦する。「はいはーい!! だったらアタシも入れてほしいな!! そのポリ、コレ☆ 『ポリティカル・コレクトネス』に!!(もうポリしか合ってない……)(へへっ……だって『仲間外れ』みたいで、何か寂しーもん!)」
これに続けと言わんばかりに、他の生徒たちも追従する。
生徒A「よく分かりませんが、俺も入りたいです!! その『ポリエチレンテレフタラート(PETボトルの”PET”の部分)』に!!(もやは言い間違いとかいうレベルじゃない)」
生徒B「ウチもウチもっ!! ぜひお招きされたいっ!! その『ポリ(メタクリル酸メチル)−ポリ(スチレン)ブロック共重合体』に!!(逆によく噛まずに言えたなこの子……)」
生徒C「お、おいらもっ!! その『ポリ(エチレンオキシド)−ポリ(プロピレンオキシド)−ポリ(エチレンオキシド)トリブロック共重合体』に、は、入りたいぞっ!!(もう”共重合体”って響きだけで、ちょっとポリアモリーっぽく聞こえ始めるの、末期だわ……)」
※共重合体:複数の異なる単量体が重合することで生成される重合体。モノマーの結合配列によりいくつかの分類があるが、特に指定がない場合は単に『ポリ(A-co-B)』と表記される。
※ブロック共重合体:複数の異なるモノマーからなるポリマー鎖が直列に繋がった重合体。二つのポリマー鎖が繋がった場合、化学的に正しくは『ポリ(A)-block-ポリ(B)』と表記される。
生徒D「お、おいどんも入りたいでごわす!! その『ポリ(メタクリル酸メチル-co-メタクリル酸グリシジル)-ポリ(エチレングリコール)グラフト共重合体』に!!(リアリティはどこに行った、この作品……)」
※グラフト共重合体:複数の異なるモノマーからなるポリマー鎖が、一つのポリマー鎖を主鎖として、枝状に繋がった重合体。二つのポリマー鎖が繋がった場合、化学的に正しくは『ポリ(A)-graft-ポリ(B)』と表記される。
生徒E「わても入るで!! その『ポリ(L-ラクチド-co-グリコリド)-graft-[ポリ(ε-カプロラクトン)-block-ポリ(トリメチレンカーボネート)]共重合体』に!!」
ポリポリポリポリポリ! ポリ! ポリ!! もう頭がイカれてくるわ!! ポリマーなんざクソくらえ!!!
生徒F「あっしも!!」
生徒G「拙者も!!」
ミー! ミー! ミー! ミー! みぃたんもっ!!
ジャン(このカオスのなか、ただ一人彼だけが冷静に)『なぁに言ってんだコイツら……』
そして彼らからの熱烈アピールを受けたエリスは、しばし「リナちゃん……みんな……」と困った顔をしてから、やがて心を鬼にして、その申し出を撥ね付けるのだった――。
エリ「みんなの気持ちはすっごく嬉しいよ? でもごめんね? 僕らの関係――『ポリ(N-ビニルピロリドン-alt-無水マレイン酸)-graft-[ポリ(ε-カプロラクトン)-block-ポリ(トリメチレンカーボネート)-block-ポリ(L-ラクチド-co-グリコリド)]多元グラフトブロック共重合体』は、今のところこれで完成系なんだ……。だから少なくともしばらくは、これ以上『大きくも小さくもしたくないな』って思ってる……本当にごめんね?」
※交互共重合体:2種類のモノマーが交互に並んだ構造(ABABABとなる構造)の共重合体。『ポリ(A-alt-B)』と表記される。
――ってお前もかエリスゥゥゥゥゥゥ!!! 気を遣ってノリを合わせたにしても、何やその取って付けたような無茶苦茶なポリマーはぁぁぁぁぁっ!!! 俺とお前で”超融合”ってか? ったく錬金術師じゃあるまいし、何事にも限度ってものがあるだろぉぉぉぉぉぉっ!!!(繰り返す、このポリリズム)
残念がるみんな「はぁ~い……」
頃合いだなと動き出す先生「ほいっ! とりあえずお喋りはここまでだ! そろそろ稽古始めるぞー! お前ら稽古場に集合ー!!」
生徒一同「お、押忍っ!!」スタスタスタ……。
先生(エリスに手招きして)「さっ、お前も来いエリス……稽古、見てくだろ?」
エリ(嬉しそうに微笑んで)「は――お、押忍!! 先生!!」
そうして一緒に稽古場までの道のりを、並んで歩き始める師弟……すると師の方が急に、人差し指でポリポリと頬を掻きながら、照れくさそうにこう続けるのだ――。
先生「ち、ちなみになんだがな……もしいつか『中年男性も入れていい』ってなったら、俺も入れてくれるか? その、ポリ、ポリ、ポリネシアン……ブルー……に? あぁダメだ!! 全然思いつかんわ」
これにはさすがのエリスも、しばし意表を突かれて目を丸くするのみだったが、やがて何らかの結論を得たらしく微笑んでは、冗談とも本気ともとれる調子で、こう返すのだ。
「フフッ、もう先生ってば……。けどぉ――」
はいっ……そのときはぜひっ……。
そんな弟子の優しい言葉だけで、師匠は心は大いに満たされるのだった。
エリスの高校休日㊴ 僕らの十七歳の地図(セブンティーンズ・マップ)
稽古開始から1時間半が経過して、現在時刻は午後12時36分。ちょうどお昼休みを迎えていた”道場生withエリス”は、みんなで楽しく談笑しながら、それぞれの昼食を摂りつつ英気を養っていた(見学として来たエリスではあるが、いちおうお昼のサンドイッチと水筒を持ってきていた)。
そんな折、これまで不在だった『最後の仲間』が稽古場に入ってきたことで、その場はさらに賑やかになる――他の生徒たち同様、すぐさま反応するエリス。「あっ、『レオ』くんだ! おーいレオくーん!! 久しぶり~!!」遅れてやってきたその生徒とは、当道場生”最強の使い手”であるクールガイ、レオだった。
最初、いきなり仲間たちに次々と名前を呼ばれ、やや面食らってる様子のレオだったが、すぐエリスの存在に気づいて状況を理解しては、そのまま仲間たちの方へと歩み寄っていく。その最中、彼の鋭い視線が”エリスの新メカあんよ”を捉え、その優美なフォルムと精巧なディテールに彼の目は、すっかり釘付けになってしまうのだった。
「やぁレオくん!! 今日も”お仕事”だったの? お疲れさま!」レオが話しの輪に加わったところで、早速エリスが”はつらつと”労いの言葉かける。と言うのも実はレオ、エリスやエミリーとは違い『職業教育訓練(VET)』プログラムに参加する『職業訓練学校生』なので、『週1~2日職業学校で訓練、週3~4日実際の企業で実地訓練』という”インターン”みたいな生活をしているのだ(※インターンとは違い、ちゃんとその企業と『見習い契約』を結んでいて、給料も出る)。
また、レオが参加しているのは『3年制のVET』で、職種にもよるが一般的には水曜日が学校、それ以外の平日が企業勤務となることが多いのだが、彼は火・金・土曜日に空手にも通っていることから、火曜と金曜は”早上がり”させてもらっており、その分を他の曜日の残業や、土曜日の午前中で埋め合わせている、という具合である(だからたまに彼は、こうして土曜日の稽古に遅刻する)。
ちなみに、彼が務めているのは『近所のカーディーラー』で、彼はそこで整備や洗車、納車準備、ショールームの手伝いなどをして働いている。まだ販売の仕事まではさせてもらえてないが、うーん……。空手をしつつカーディーラーで働くなんて、まるで『コブラ会』の『ダニエル・ラルーソー』みたいではないか?(実際、彼がそこで働き始めたばかりのころ、コブラ会好きのエミリーはそのことを指摘した) それでは久しぶりの彼らの再会シーンに戻ろう――。
「うん。『今日が今期最後の勤務』だった。明日からは『夏休み』。ようやく生活にゆとりが生まれそう」肩に担いだ荷物を下ろしながら、レオがぶっきらぼうに告げる(悪気はない。彼はそういうタイプというだけ)。まだ彼は”あんよ”に目を奪われている。
エリ「そうなんだね~! それで、『もう就職先は決まった』の?」
レオ(ようやく相手の顔を見て)「うん。先日あった最終試験に合格して、無事『連邦VETディプロマ(Federal VET Diploma)』も取れたから、そのまま今の店で『本契約』してもらえることになった。8月中旬から正式勤務開始になる」
エリ「うわ~、それはすごいねぇ~!! 将来車を買うときは、絶対君のお店に行かなくっちゃ!」
レオ「それはありがたい。みんなも”その際”は、ぜひ”ウチ”をごひいきに」
ジャンたち一同「うっす!」「もち!!」「覚えときます!!」
レオ(気を取り直して)「それで、君(エリス)は今日何しに来たの? 見学?」
エリ「そう! 久しぶりにみんなの顔見たくなって(照)」
レオ(とうとう床に座りながら)「歓迎する。俺らもいつまでも一緒にいられるわけじゃないし。『ジャンも君に会えなくて寂しそうにしてた』し」
ジャン(いきなり暴露されて、狼狽えるように)「ばっ――は、はぁっ!!? 変なこと言うなよなレオ!! だ、誰がっ……寂しそうになんか……(赤面)」
レオ「え? でも最近の君、明らかに”しょげて”た。たぶんあのときからだと思う――あの『例の連絡がニコラから来たとき』。あれ以来君、『エリオにもリナにも一度も立ち合いで勝ててない』し」
ジャン「そ、それは!! ふ、普通に……スランプってだけで……」
エリ(レオもあの連絡受けていたという事実に、またダメージを受けて)『うぅ……レオくんにも知られちゃってたんだ……トホホ……』
エミリー(呆れつつ、念のため補足しておこうと思って)「けどそれで言ったら、今度は『エリオとリナがスランプになっちゃう』かも……二人ともその連絡、見てなかったみたいで……ついさっき知ったところなんだ」
レオ「マジか……。もういっそのこと、『みんなそのポリアモリーに加えて』もらえば? そのための”ポリアモリー”なんじゃないの?」
エミ「あはは……実はそれも、『さっきやった』……そんで見事、『全員玉砕』……まぁ当たり前だけどね。『エリスの負担がデカすぎる』し……」
レオ「なるほど……」
エリ(心底申し訳なさそうに)「重ね重ねごめんね、みんな……もし寂しかったら、『いつでも連絡してきていい』からね? 僕ももっと頻繁に、君たちとお話したいし」
ジャン&エリオ&リナ「う、うっす……(は、はい……)」『けどそれじゃ、余計生殺しなんだよな……(なんですよね……)』
レオ「それで、今さらだけど。『新しい義足出来た』んだね? ちょっとよく見てもいい?」
エリ(彼の驚異的な切替能力に戸惑いつつ、すぐ本領を発揮して)「えっ……? う、うん! えっへへっ、そんなんだ~♪ ちょうど今ジャンくんたちにも見せてたところなんだけど、『メカニックさん』の目から見るとどうかな? 僕の新しい脚~♪」そう言うと彼は、人魚のように両足を揃えて座っていた状態から、右脚だけを伸ばしていく。
レオ(興味深そうに覗き込んで)「ほほぅ……これはまた、高級そうな脚ですなぁ~……”この外側のカバー”も外しちゃっていい?」
エリ(自分でカバーを外しながら)「うん! 裏側からこうやってやるとね……(カチャカチャ、パカッ)……割と簡単に外せるよ! はいどうぞ!」
レオ「ほぅほぅ……中はこうなってるのね……ふむふむ……」
見守るジャンたち『ご、ごくり……何か普通にエロいな、この光景……』
レオ「これって、膝にマイコン入ってるんだっけ? 使用感はどう?」
エリ「もうバッチリ! 膝の硬さが自動調節されるから、体重移動が前よりも断然スムーズになって、外から見てより自然な感じに動けるようになったんだ~! あっ、充電はこの裏っかわの端子から行うの」
レオ(少年のように目を輝かせて)「いいねぇ……カッコイイ。特にこの膝裏の、『油圧ダンパーのピストンロッドが露出している部分』が好き。車で言えば『ショックアブソーバー(サスペンション)』の部分……。ホント、いいの作ってもらったな?」
エリ(言ってほしかった言葉全部を聞けて、大満足して)「うんっ!! サポートしてくれた人たちみんなに、感謝してる! いつか『社会に恩返し』ができるよう、僕も勉強頑張らなくっちゃ!」そう言ったが最後、義足に元のカバーを着けていく彼……その様子を見ながらレオは、ふとこんなことを尋ねるのだった――。
「また”ここ”に戻ってくるつもりはない? 今なら空手、できるんじゃない?」
これには一瞬、不意を突かれて固まってしまうエリスだったが、すぐ作業を再開しながら、こう返事していく。
「うん……元々『空手は年内まで』って約束でお父さんに許可貰ってたし、そうじゃなくても、どの道『この脚で空手は難しい』だろうし……ホントはね、僕も続けたいんだけど……」
レオ「家の事情はさておき、『物理的にできるかできないか』で言ったら、どっち寄り? もしかして”その脚”、構造上”片足立ち”ができなかったりする?」
エリ「うーん、そうだね……いちおう短時間なら、『片足立ちもできる』ようにはなってるんだけど、たぶん空手みたいな俊敏な動きには付いていけないと思う……練習してみないと、分かんないけど……(※この時代最新のC-Legには、現在のハイエンドモデル『Genium X3』にあるような『高度な立位安定モード』が搭載されている。各センサーが特定の状態を検知すると、油圧が最大になって関節に”疑似ロック”がかかる)」
レオ「そうか……。やっぱやるにしても、『スポーツ用の義足』がないと無理なのか……惜しいな、君は『すごい足技持ってた』のに……」
エリ「うん……ありがとう……」
レオ「けどワンチャン、『義足の方では蹴れる』んじゃない? 『イールディング機構(※油圧抵抗で膝の屈曲を遅らせる機構)』って、伸展方向には作用しないよね?」
エリ「そ、そんなことしたら、相手が大怪我しちゃうよっ!! 僕嫌だよ、『この脚で誰かを傷つける』なんて!!」
レオ「ごめんごめん。言ってみただけ……それで蹴られたら、俺でもイチコロ……。ただ何が言いたかったかって言うと、『君、前より強くなれるんじゃない?』ってこと……少なくとも身体の一部が、『肉体の限界を超えられる』って意味ではね……君はそんなふうに考えるの嫌かもだけど、本気で武道やってる俺からすると、結構羨ましい……ごめん。不謹慎だけど」
エリ「そっか……そんな考え方もあるんだね……そりゃ僕だって、『誰かのことを守るためにだったら、喜んでこの脚を使う』けどさ……って! 何言わせるのレオくん!!? んもー、君が煽てるから、変なこと考えちゃったじゃんかー。そんなに僕に戻ってきてほしいの?」
レオ「うん、まぁできれば……ほら、『俺も子供の部にいられるのは今日で最後』だし、そうするとウチには、『エミリー以外の年長のメンバーがいなくなっちゃうな』って思って……だから君がいてくれると助かるんだけど……『この道場存続のためにも』」
「えっ……」思いがけない言葉だった。レオにとって今日が、『エミリーたちと空手ができる最後の日』だということもそうだが、何よりもあの『最後の言葉』が、エリスの胸に強く引っかかった――。「ど、どういうこと? 道場存続のためにって……先生さっき言ってたよ? 『絶好調だ』って……」
すると深刻さの欠片もない顔でレオが言う。「あっ、ごめん。言葉選びが不適切だった。別に『この道場が今すぐなくなりそう』とか、そういう話じゃないから安心して。俺が言いたかったのは、『この道場が何年先も末永く続いていってくれるように、今”先導者”として子供の部を引っ張っていってくれる人が、もう一人くらいいてほしいな』ってこと。ビックリさせてすまん」
エリ(ひとまずホッとして)「なぁんだ、そういうことかぁ……よかったぁ……。でもそっかぁ……レオくん今日で最後なんだね……僕何も知らず突然来ちゃって……何だか申し訳ないな……」
※エリスは今日という日が、『当道場における今期最後の稽古日』だと言うことは薄々知ったうえで訪れていた。去年在籍していたときの予定表では、7/13(土)までが通常稽古の日になっていたからだ。だがそれがすなわち『レオにとって子供の部卒業の日』でもあろうことまでは、頭が回っていなかった。
レオ「いや、それは気にしないで。俺”湿っぽい”のは苦手だし、君がいてくれてむしろ助かった。あと今言ったことも、軽く聞き流してくれて大丈夫。完全に”俺側の都合”だし」
ついに我慢できなくなって、エミリーが口を挟む。「そうだよっ! ウチにはすでに『アタシという先導者』がいるんだからね!!? そんなまるで『力不足』みたいな言われ方、失礼しちゃうな~もう~!!」
彼女の機転により、場が一気に和やかになる。エリスも少し肩の荷が下りた気がした。できればレオの要望に応えたくもあったが、やはり経済的にも時間的にも、残り一年を空手に費やす余裕はなさそうだった。そんな彼の事情を察してか否か、続けてエミリーが仙人のような態度で、こう言ってくれる――。
「まぁ安心召されよ皆の衆……この道場の看板は、必ずやワシが守ってみせようぞ……分かったら”大船に乗ったつもり”で、ドーンとワシに付いてくるがよい(※当道場に”看板”なんてありません)」
ジャンが冗談っぽく返す。「アイアイ、キャプテンw 次の大会の団体戦では、『大将戦』任せましたぞ?w」
エミ(得意げにポンッと胸を打って)「まーかせーんしゃーいっ!!」
囃し立てる年少組。「よっ、新キャプテン!!」「カッコイイぞっ!!」「頼もしいっ!!」「素敵です!!」
そう言って笑う後輩たちを見て、レオが気楽そうに呟く。「ま、大丈夫っぽいね。何か」
エリスも嬉しそうに応える。「うんっ……」
*(それからしばらく、年少組による”エミリーいじり”は続きましたとさ)
場が落ち着いたところで、レオが思い出したようにこう言う。「あ、そうそう。先日って君(エリス)の誕生日だったはずだよね、確か……ちょっと遅いけど言っておくね、『おめでとう』」
エリ(またしても予期しなかったことに驚きつつ)「えっ? う、うん! 覚えててくれたんだね? ありがとう!」
レオ「覚えやすい日付だしね? 『7月7日』って。それに『去年のパーティーも楽しかった』し……(出し抜けにエミリーたちの方を見て)……ささ、みんなも祝ってあげて。せーのっ――」
エミリーたちが応える。「おめでとーっ!!!」
サプライズド・エリス「わわっ、みんなありがとーっ!!!」
レオ「これで君も『17歳』だね? つまり今だけ、『俺ら三人同い年』」※レオはエリスとエミリーの一個年上ではあるが、彼の誕生日は8/30なので、それまでは三人とも『満17歳』となる。ちなみにエミリーの誕生日は5/21。
エリ「あっ、ホントだね! フフッ……何か感慨深いなぁ~」
レオ「もう進路とか決めたの? 将来の夢とか」
エリ「うん! まぁ何となくなんだけど……実は僕、『チューリッヒ大学』に進学しようかと思ってる!」
レオ&エミリー「チューリッヒ!? それはまたどうして?」
エリ「そこで『臨床心理学』って学問を学びたくって! と言うのも僕、去年”元気がなくなってた”ときに、『セリーヌ』ってカウンセラーの人に助けてもらったんだ。それがきっかけで将来、『僕も誰かの心を癒せる心理カウンセラーになりたいな』って思って……」
エミリー「す、素敵すぐる……(涙)」
レオ「いい夢だね。君なら『最高のカウンセラー』になれそう。応援してる」
エリ「えへへっ……ありがとう……。それで、レオくんには夢とかあるの? 『自分の車屋さんを持ちたい』とか?」
レオ「いや、カーディーラーでの仕事は楽しいけど、別に俺の夢ってわけではない」
エリ「えーそうなんだぁ? それじゃあ別に夢が?(←何かちょっとセリーヌっぽい喋り方)」
レオ「おう。俺の夢、それはもちろんっ――」
「極真空手世界一!!」
そう宣言して拳を突き出すレオ。その凛々しい姿にエリスの目は、一時完全に時を忘れてしまうのだった――。せ、『世界一』……そんな言葉を、あんな迷いのない目で言えるなんて……すごい……やっぱりレオくんは、すごいやっ――。
レオ(拳を下げて、少し照れくさそうに)「ま、それは夢のなかでも『一番デカイ夢』だけどね。俺にとって目標はいつでも『マルク先生』だし、いつか先生を越えるっていう意味でも、彼の達成できなかった『世界選手権優勝』っていう目標が、自分のなかでも一番しっくり来るなと思って……。で、もうちょい現実的な夢で言えば、『この道場で先生をする』っていうのもある。だから『この道場には繁盛していてほしいし、極真空手の人気ももっと博してほしい』……そんなところ」
これには先ほどから廊下の影に隠れて、コッソリ聞き耳を立てていたマルク本人も、感極まって咽び泣く他ない。『ええ子や……レオ、ええ子やぁ……。まさかこんな歳にもなって、まだ夢が見られようとはなぁ……ありがとうなレオォ……お前の心意気、確かに受け取ったぞ――』
エリ(こちらもやや涙ぐみながら)「んもぅ……レオくんカッコよすぎて、ちょっと泣いちゃったじゃんかぁ……まるで『物語の主人公』かと思ったよぉ……って、『僕たちみんな、自分の人生の主人公』ではあるんだけど……」そう言って、両方の掌底で涙を拭う彼。
レオ「ありがとう。自分でもカッコイイ夢だと思ってるから、つい自慢したくなった。できればこん次は、『叶えてから自慢したい』」
エリ「うんっ……僕もそうするっ……」
この感動的な空気に、負けじと水を差しにいくエミリー!「はいはーいっ!! アタシの夢も聞いてー!! アタシはねぇ……将来『ジャッキー・チェンみたいな、アクション映画スター』になりたい!!」
途端に吹き出す生徒諸君。笑ったのは彼女の夢があまりにも無謀だから? いいや違う――みんなエミリーのそういうところが、大好きだからである――。
エリ(泣き笑いしながら)「うんうんっ……すごくエミリーっぽいっ……エミリーならやれると思うな、僕っ!!」
レオ(こちらも珍しく爆笑して)「俺もっ……そんな気するっ……マジでっ……あとで”サイン”ちょうだいな?」
ジャン「俺にもちょうだーい!! 何ならデビュー作の試写会にも呼んでー!!ww」
エリオ&リナ「僕もー!!ww(私もー!!ww)」
その他のみんな「ワハハハハハハッ!!ww」
エミリー(何となく揶揄われてる気配を感じ取って)「んもーっ!!! エリスとレオ以外信じてくれてないなー!!? いつかギャフンと言わせてやるーっ!!!」
一同「wwwwwwwwwwwwwwwww」
生徒たちの楽しそうな笑い声を聞きながら、廊下の隅、ヒッソリと佇んでいるマルクは、しばし『ここで道場を開いてよかったな~』としみじみ感じ入ってから、ついには『よしっ!!』と気合を入れて、稽古場へと足を踏み出していく――。「おーいお前らー!! 稽古再開すっぞー!!♪」時刻はもう13時をとっくに回っており、普段より大分長めのお昼休みとなってしまったが、たまにはこういう日があってもよかろう……なぜなら――。
今日は記念すべき、『四つの夢が始まった日』なのだから――。
「今日はレオの『子供の部・最終日』だからなー!! 最後に全員で『ガチ組手』して、彼を『大人の世界に送り出してやる』ぞー!! 分かったかー!!?」
エミリーたち「押忍っ!!」
それを受けレオは、「いけねっ、俺まだ着替えてないっ――」と荷物を担いで、急いで更衣室に向かおうとするのだが、その寸前エリスから、「レオくんっ」と名前を呼ばれたことで、今一度彼と向き合うのだ。そしてエリスが思いの丈をぶつける――。
「僕……もう”ここの生徒”ではいられないけど、これからも空手は続けていくつもりだよ! もしかしたら”独学”になっちゃうかもしれないけど、日々の鍛錬として、自分自身の”拠り所”として、これからも精一杯『武の芸』を探求していくつもり! それで、うんとぉ……と、とにかく!! 『それが僕の空手、それが僕の旭信流』なんだ! それじゃ、引き留めちゃってごめん。最後にそれだけ、伝えておきたくって」
彼の真剣な告白、その全てを余すことなく受け止めたレオは、次の瞬間、決然と微笑みながら拳を突き出して、こう応えるのだ――。
「夜明けを信じるっ」
その意味を瞬時に汲み取ったエリスが、同じく拳を返して続ける。
「――不屈の心っ!!」
二つの拳がかち合って、青春の火花がスパークする!!
エミリー「おーいレオー!! 早く着替えてこないと最終日終わっちゃうぞー!?」
レオ「あぁ!! 今行くっ!!」そして離れる拳と拳。
エミ「今日こそ君を倒してやるから、覚悟しろよー!!」
更衣室へと走るレオ「望むところ!! 全員まとめて返り討ちにしてやるっ!!」
そんな仲間たちの様子を遠目に見ながら、大切な宝物を仕舞うように、ゆっくりと拳を胸に抱くエリス……今、彼らの拳が離れようとも、これから行く道や目的地がどんなに違おうとも、彼らならきっと大丈夫……なぜって――。
彼らの内には等しく、旭信魂が流れているのだから。
『旭信流空手編 アナザー・エンド』 完



コメント