
The Grimson Reaper MV & Lyrics
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[Choir]
Mors rubra venit adque(紅き死が来る、そして)
jūdicium sanguinis dabitur(血の審判が下される)
Animās flammīs pūrgābit falx(その大鎌は魂を炎で清める)
Post mortem lux peccāta redimit(死の後に光が罪を贖う)
Domine, tenebrās mendāciaque nunc aufer(主よ今こそ、闇と嘘を消し去ってください)
[Verse1: The Storyteller Speaks]
They say death wears black(死は黒を纏うと言うが)
But she came in crimson(彼女は深紅の衣で現れた)
Carrying a bloody scythe(血に濡れた大鎌を携えて)
Thus I call her the "Grimson Reaper"(だから私は"グリムゾン・リーパー"と呼ぶ)
A scarlet wind she rides(彼女が駆けるは緋色の風)
A shadow tells of fire(影が告げるは炎なり)
The darkness burning red(赤く燃える闇がある)
No one can extinguish her flame(誰も彼女の炎を消せはしない)
[Pre-Chorus1: The Grimson Reaper Speaks]
Behold! The earth is a field for cultivating fools(見よ!地球は愚者を栽培せし畑ではないか)
Only weeds can grow in the rotten soil tilled by clowns(道化の耕す腐った土壌では雑草しか育たぬわ)
Human history is a trail of mistakes(人類史とは間違いの軌跡)
You see that crowd?(あの群衆が見えるか?)
Damn... they are less than dust(全く、奴らは塵にも劣るな)
Shall I reap them?(刈ってやろうか?)
[Chorus: The Storyteller Speaks]
Swing your scythe! The Grimson Reaper!(大鎌を振るえ!深紅の死神よ!)
Slash the souls that had no rapture(狂喜しなかった魂を切り裂け)
Cowards are devoured by raptors(臆病者たちは猛禽類に貪られる)
Now, who did not fight?(さて、誰が戦わなかった?)
Scream it loud with raging thunder!(大声で叫べ!激昂する雷鳴とともに!)
Shred their sins as one desires(望むがままに彼らの罪を切り刻め)
She will not allow surrender(彼女は降伏を許さない)
"Hark! Thou art unworthy!"(「聞け!汝は値せぬ!」)
[Verse2: The Grimson Reaper Speaks]
Pots calling kettles black(己を棚上げせし者ばかり)
Don't forget to look in the mirror(鏡を見るのを怠るなかれ)
Better to die than live in hell(生き地獄なら死を選べ)
Ye shall not be the 'Lotus-Eaters'(汝らよ、'快楽主義者'となるな)
Greed brings you ruin, deep(強欲は深い破滅をもたらす)
Your creeds are easily shaken(汝らの信条は簡単に揺らぐ)
Those who crave love too much(愛を切望してばかりの奴らは)
will dig their own graves(己の墓を掘ることになる)
[Pre-Chorus2: The Grimson Reaper Speaks]
Unfold your heroic tales no one else can tell(誰にも語れぬ英雄譚を展開せよ)
Ye are the protagonists, engrave it in your hearts(自分たちが主人公であると心に刻め)
'Chiara'cter is the greatest treasure(高潔さこそが最大の宝)
You hear that herald of your legendary victories?(あの汝らの勝利を告げる先触れが聞こえるかい?)
[Chorus: The Storyteller Speaks]
Swing your scythe! The Grimson Reaper!(大鎌を振るえ!深紅の死神よ!)
Slash the souls that had no rapture(狂喜しなかった魂を切り裂け)
Cowards are devoured by raptors(臆病者たちは猛禽類に貪られる)
Now, who did not fight?(さて、誰が戦わなかった?)
Scream it loud with raging thunder!(大声で叫べ!激昂する雷鳴とともに!)
Shred their sins as one desires(望むがままに彼らの罪を切り刻め)
She will not allow surrender(彼女は降伏を許さない)
"Hark! Thou art unworthy!"(「聞け!汝は値せぬ!」)
[Final Chorus: The Grimson Reaper Speaks]
Sing it proud with blazing fire(誇り高く歌え、燃え盛る炎とともに)
Show your bravery and some wisdom(汝の勇気といくらかの知恵を示すのだ)
I will show you mercy, of course(さすれば情けを与えよう、言うまでもなく)
Lo... Thy art is holy...(見よ……汝の芸術は神聖なり……)
楽曲解説
辛辣な歌詞とテーマ
前作に続いて、オリジナル小説「ELLIS-エリス- 世界最高の生き方」に関する楽曲です。今回はバンドリーダーのメタルガール「キアラ」ちゃんが作曲した設定で創っています。歌詞がかなり辛辣になってしまいましたが、前回のエリス作の曲との対比にもなっていいかなと、こういうかたちにしました(個人的感情も多分に含んでいることは否定しません)。
テーマは「深紅の死神」ということで、ストーリー仕立てな歌詞にしてみました。これは作中キアラが「Schecter Hellraiser」というギター(本記事の最初にあった楽曲のアートワーク画像にあるギター)を使っていて、それを俺が「死神の鎌」っぽいと感じたことから、勝手に彼女を死神キャラに転身させたことに端を発します。
そして彼女に関して「ヴァルキュリア・セレナード(彼女らのバンド)の演奏に満足できなかった観客たちの魂を刈り取る死神だ」という描写をしたがために、そのコンセプトをそのまま膨らませて歌詞を組み立てていきました。サビとかはそういう場面を描いてます。物騒な言葉が並んでいますが……。
言葉遊びとライム
タイトルを「Crimson(深紅の)」と「Grim Reaper(死神)」を掛け合わせた造語にしたことからも分かる通り、今回は言葉遊びというか、スペルの似た英単語をふんだんに入れた歌詞になってます。特にCとG以外のスペルが同じか似た言葉をいくつか取り入れていて、無理やり意味が通るか通らないかくらいの感じで繋げているのが、よくよく見ると面白いと思います。
まぁ英語圏の人たちから見れば寒いダジャレみたいな印象だと思いますが、俺は曲をメロディーから創るタイプなので、韻を踏むには似た形の単語を持ってくるのが簡単なので、どうしてもこんなふうになりがちなんです。もっとちゃんと詩的にできればいいのですが……。
古語とラテン語
あと、今回は古語も使っていて、英語の二人称単数・複数主語系や、動詞系の古語を使っています。そもそもの使い方ももしかしたら間違ってる可能性もあるのに加えて、「Lotus-Eaters」などの比較的現代に生まれた慣用句との共存から、ちぐはぐな印象を与えている恐れもあります。それも2040年に高校生の女の子が書く歌詞という設定を考えると、ツッコミどころは挙げたら切りがなさそうです(笑)
そして問題のラテン語です。個人的にラテン語が好きで、昔ちょっと勉強したことがあるのですが、やはりラテン語は歌にのせるのが難しい言語だと思います。単語の格や修飾する単語の性などで形がコロコロ変わるし、日本語的な発音と英語的な子音発音が混在していて、ネイティブの発音だととてもメロディーにのらなそうなんです。
だから今回はやむなく日本語的な発音(恐らく間違っている)で歌っています。そうなんです、これまたやむなく、あのクワイアは俺自身が歌ってます。それに関しては後ほど。
メロディー
これまたいつものごとく、メロディーはサビから創り始めました。キアラが好きそうな「ザ・メタル曲」にしたかったので、サビでタイトルの「グリムゾン・リーパー」って最初に言えるようなモチーフにしてみて、その最初のモチーフを連続させるよくあるメロディーにしました。本当はモチーフの三回目にはもっと別の展開を入れたかったのですが、歌詞との兼ね合いで断念しました。
あとキーは最初に口ずさんだときの「Fメジャー」のままにしています。俺は基本的に歌い手が誰だとしても、その人の音域に合わせて主旋律のキーを変えることはしません。ま、どなたかに依頼して歌ってもらったことがないので、そんな主義思想は意味がないのですが、仮に自分で歌う場合も同様です(自分のプライドをズタズタにするのが好きなので)。とは言え、今回は「エリス」に歌ってもらってるので、そんな心配は……いや、本当はしないといけないみたいなんです。ごめんなさい。
ともかく、主旋律はFメジャーとその平行調のDマイナーになっていって、ときどきアクセントでDハーモニックマイナーの第七音C#を入れたりして、全体的に暗くしています。間奏でも転調はせず、そのまま疾走させましたが、本当はそのことでかなり苦悩しました。これは次のアレンジの話に関わってきます。
アレンジ
キアラ(ギター)が主役なので、イントロからギターソロを入れてガンガン疾走していくようにしました。バックにはいつものようにストリングスを入れています(芸がないとは分かっていますが、俺は本当にストリングスが好きなんです)。ですがそれだけだと味気なかったので、思い切ってクワイア(合唱隊)を入れてみることにしました。こうしてできていたはずの歌詞にラテン語を加えるに相成りました(クワイアに関して詳しくは後述します)。
で、どんどんAメロ、Bメロと進めていったのですが、ずっとストリングスだけに頼るわけにはいかないとのことで、別の楽器を入れることにしたのですが、普通のピアノだと面白くないなと思ったので、「Una Corda(ウナ・コルダ)」という楽器を入れてみました。何でもドイツのピアノ職人がある作曲家のために手作りした、各鍵盤に一本しか弦を張ってないピアノが元ネタらしく、そのドリーミーなサウンドが気に入ったので、使ってみました。
そして二回目のAメロでは、普段あまり使わないパッド系のシンセサイザーを使ってみました。基本的にパッドはアタックが遅かったり、設定項目が多くてオートメーション前提なこともあり、シンセの知識に乏しい俺はいつも使いこなせなくて、苦手意識があります。残念ながら、今回も効果的に用いれたとは言えず、未だ苦手のままです(その点アタックが早く効果が分かりやすいアルペジエーター的なシンセは大好き)。
そうして、いつものように二回目のサビの前に間奏へと突入させたのですが、そこで転調させられなかったことがとてつもない苦痛でした。もともとそれまでのアレンジが全然ダメだと思っていたので、何か別の工夫をしなきゃいけないと焦っていました。そういうときは転調させれば少なからず聞き手にサプライズを与えられ、飽きずに聴いてもらえると思っているのですが、あの進行からBメロ→間奏と入る際に転調するのはあまりにも不自然だったため、苦渋の判断としてそのままギターソロに入りました。
結果論ですが、今となってはよかったと思っています。すでに作業は行き詰まっていて、「もう早く終わってほしいな」と感じていたので、あれ以上複雑な展開にして、一音一音考えて組み立てられる余裕はありませんでした。それにあのギターソロ、わりと好きなんです。それほどの違いはないのに、なぜかイントロとは少し違って聞こえるのが安心しました。気に入ったので、アウトロではクワイアでもあのメロディー歌ってみました。
せめてもの変化として、間奏途中からCordaの代わりにベルのシンセピアノに変更しています。最後の伴奏をCordaに頼んだので、その兼ね合いもありますね。もともと鐘の音が好きで、今回も入れたいなと思ってて、チャーチベルとか試してみたのですが、しっくり来なかったのでベルっぽいシンセにしました。あの音綺麗で涼やかで好きです。
クワイア系ソフト音源の限界
作曲に関して最後に、DTMerにとってのクワイアの難しさを語りたいと思います。先ほども触れましたが、今回の曲でクワイアパートはほとんど俺自身が歌ってます。イントロのみSynthesizer Vで四人分の声を微かに足して、少し厚みを加えてます。そこにクワイア系音源に「Ah」とかで歌ってもらい、それをパッド的に加えると、物凄い大合唱に聞こえるのですが、それだと主役のギターが埋もれてしまうので断念しました。
さて、世の中にはかなり質の高いクワイア系ソフトウェア音源があります。Cinesamplesの「Voxos」や、EastWestの「Hollywood Choirs」、Strezovの「Storm Choir」とか「Wotan, Freyja, Arva」とかです。ただしちゃんと「歌詞が歌えるもの」となると、現時点では「Hollywood Choirs」一択になります。
そんなハリウッドクワイアズさんも、英語に準じた発音しか持っておらず、ラテン語で歌うことはできません。例えば本作の「jūdicium(ユーディキウム)」という部分を歌わせたい場合、「ユー」「ディ」「キ」「ウム」に相当するmidiデータに対して、仮にEnglishモードで「you」「d」「ki」「um」などと入力した場合、「ユーディ」までは何とかいけても、kiで「キ」とは発音してくれません。「k」という子音に音がのらないので、息漏れの多い「ヒ」みたいな不自然な言葉になります。
Phonemes(音素)モードで「yu!」「di」「ki」「um」と入力しても同じです。「カ行」を表す音素が「k」以外になりにもかかわらず、「k」でカ行を賄えません。ちなみに「c」は存在せず、「c!」と入力すると「ch」発音になります。
そういった発音不可部分が多数あり、また何とか発音できている部分でさえ、その音の出し方やタイミングなど、とても聞けたものではありません。「Time Editor」による編集や、「Text Syntax」によるレガート、スタッカート、スラー・スライドなどの唱法指示を駆使しても、早いフレーズを自然に歌わせることはほぼ不可能です。
つまりクワイア系ソフト音源は、基本的に「アー」とか「エー」とかの母音で、四分音符~一分音符くらいの長いフレーズを歌わせるのが現実的な使い方だと言えます。それも「レガート(音と音を滑らかに繋ぐ)」じゃないと切れ目が不自然なので、短いフレーズであってもレガート一択になります。んー意味とか関係なく、雰囲気だけでいいなら、その音源に入っている音節「Tus」とか「Sact」とか「Do」「Mi」「Ne」とか「Glo」「Ria」とかも選択肢に入るかも?
そんなわけで、仕方なく自分で歌うことにしました。できればそれは避けたかったです。理由はいろいろあり、まず第一に俺は歌が上手くないのと、自宅の録音環境が悪いこと、生声のノイズが嫌いなこと、あとそもそも一人だとクワイアっぽくするのが難しいことが挙げられます。結局主旋律×2、三度上か五度上×1、三度下か五度下×1、オクターブ上×2、オクターブ下×1の計7トラック分に、順番に声を入れていき、不自然なところを削っていって、あぁいった感じになりました。
特にオクターブ上は歌うのが難しいうえ、綺麗に発声できたテイクも、何だかんだ高音で目立ってしまうから不採用にしたりして、ほとんど録音する必要なかったなと後悔しています。それにしても、昔はA5~C6くらいなら難なく発声できていたのに、最近歌ってなかったせいか声にすらならず、全くでないくらい出にくかったです。
ジャケット画像(アートワーク)制作

今回創ったこの画像なのですが、こだわりとしてはまず「死神」と「深紅」を掛け合わせたことと、「大鎌」と「ギター」を掛け合わせたこと。そして死神に「甲冑(アーマー)」を着せたことです。この甲冑はヴァルキュリア(戦乙女)要素になると同時に、顔を覆うことで匿名的でミステリアスな存在を演出で来たと思います。
もしこの甲冑とギターがなければ、イメージとしては「赤いマントを着た大鎌持った女性」となってしまい、もはや「RWBY」のルビー・ローズになってしまいますね……(途中で気づきました)。ですが一方で、鎌先はクレセント・ローズ(ルビーの武器)とは違い、本当に雑草を刈るための鎌くらいの角度になってます。ちなみに鎌の刃に描かれている模様は、キアラのスペル「Chiara」を抽象的にして、それを上下鏡合わせみたいにすることで創りました。
「ELLIS」のロゴは雰囲気を大切にして英語版を使いました。いつか本当に英語版の小説を公開したいですが、ストーリー的にも語り口的にも、翻訳や改訂が相当難しそうなので、もどかしいです……とまぁ、そんな感じの画像になります。気に入ってくれたら壁紙とかにしてくれると嬉しいです。あとBoothショップで販売している音楽には、これのロゴなし高解像度版(2875×1562px)が含まれてるので、もし彼女の拡大接近構図が欲しい場合は、ぜひ検討してみてください(そんな人いないか笑)。
動画編集は地獄の苦しみ(Davinci Resolve環境)
曲作りに匹敵するほど時間が掛かるのが、動画制作です。前作ではAviutlを使って、「とてもじゃないがあの重すぎるプレビューでは作業が捗らないな」と思ったので、今回はDavinci Resolveを使ってみたのですが、こちらはこちらで厄介な挙動や仕様がいっぱいで、特にプレビューをキャッシュする「スマート方式」の「スマートすぎる仕様」と、Fusionノードと呼ばれるエフェクトノードの複雑さ、グロー系の高負荷エフェクトで起こった「キャッシュバグ問題」などに悩まされました。
スマートキャッシュは実にスマート(皮肉)
まずスマート方式のキャッシュですが、これがあまりにもスマートすぎて、こちらが各クリップをほんの少しでも触ろうものなら、たちまちそれまでのキャッシュを捨ててしまい、新しく「そのクリップ全体」をキャッシュし始めてしまいます。仮にパラメータなどを変更していなかったとしても、変更しようとしただけでそうなります。
この仕様のせいで、編集作業ではよく使う「コピペ」も簡単ではありません。あるクリップをコピーしてペーストしようにも、そのトラックに他のクリップがないところまで再生バーを移動してから行う必要があります。それもそのトラックでコピーしたものは、そのトラック内にしかペーストできません。もしちょっとでも別のクリップを侵食しようものなら、たちまち全体を再キャッシュする羽目になり、マシンリソースを大きく奪われてしまいます。
それだけでなく、クリップをドラッグ移動する際にも、別のクリップに触れることは許されません。再キャッシュパーティーが始まります。キャッシュ方式を「ユーザー」にして、各クリップごとに右クリックメニューから「色をキャッシュ」だの「Fusionノードをキャッシュ」だの押せば、もしかしたら解決できるのかもしれませんが、使い方がよく分からなかったので「スマート」のままで作業してました。だって「スマート」って言ってるんだもん……。
Fusionノードは難しい
こういうエフェクトノードを繋いでいくタイプのソフトは初めて触ったのですが、素人には難しいですね。「燃えてる文字」を作りたくて、頑張って試行錯誤してそれなりに満足する出来にはなったのですが、最初に炎吹きあがらせたり、文字をメラメラ揺らしたり、火花散らせたり、背景に溶け込みすぎて読めなくならないように影つけたり何だりしているうちに、キーフレームで操作しなければいけないパラメータが増えすぎて、面倒で地味な作業が多かったです。
組み合わせたノードやパラメータは「マクロ」として保存したり、クリップごと「ビン」として保存できるので、上手な人や賢い人はそういう機能で時短するのでしょうね。「燃えてる文字」はマクロ保存しましたが、たぶんもう使わなそうです(笑) あとマクロ保存する際に、そのマクロを適用したクリップのインスペクタ画面に表示するパラメータ類を指定できるのですが、あそこでキーフレーム系を指定するにはどうすればいいんだろう? いや、キーフレームがついたパラメータを指定すればいいだけなのかな? うーん分からないことが多すぎる。
キャッシュバグのゴーストグロー
あの動画で登場するエリスの背後で、オーラのように光っているグローエフェクトなのですが、あれ相当重いみたいで、何度も何度もキャッシュさせてしまっていると、いつしか画面に焼き付いたように離れなくなってしまいました。グローエフェクトを切っても、何ならクリップごと削除や移動しても、増幅されてチラチラおかしな表示のグローが画面から剝がれません。
編集中にそのバグに気づいて、最終的にキャッシュ全削除で直ったのですが、すぐに再発し、「もうこれ以上は耐えられない」と思って最終レンダリング(動画化)した際も、毎度三十分ほどかかるレンダリングの後、できあがった動画にゴーストが二度も焼き付いていて(レンダリング前にキャッシュは削除し、キャッシュデータを使用するオプションにも未チェックだったのに)、泣きの三回目(今度はソフトを再起動してから)のレンダリングでうまく悪霊退治に成功しました。
そんなこんなで、動画編集という作業は俺にとってトラウマレベルで苦手で嫌いな作業でした。本当はもっともっと凝った演出がしたかったのですが、マシンパワーもマンパワーも全て奪っていく作業に疲弊してしまい、とうとう降参して道半ばで終わらせるに至りました。
Particle Illusionは素晴らしい
唯一、動画編集にあたって感動したのは、「Particle Illusion」というパーティクル(粒子)を生成するプラグインソフトの存在です。生み出す粒子の形や色、生み出す速さや量などのパラメータをいじることで、文字通り無数の表現を可能にする夢のソフトだと思いました。炎とか煙とか水滴・水流とか、火花とか電気系とか、そういうもので本格的な合成がしたいならVFX系のアルファチャンネルを持ったMOVデータなどを使うべきでしょうが、通常表現の域ならPIでいくらでも生み出せてしまいます。
今回はプリセットのなかからいくつか選んで使用してみましたが、ああいうキラキラした綺麗な光り物演出は大好きです。まるで魔法みたいで、現実にない美しい情景を生み出すという創作の原動力そのものだと感じました。動画編集は二度としたくないと今は思ってますが、PI使って何か表現したい誘惑に駆られるかもしれません。今回に多分に漏れず、よくも悪くも苦しんだ分、多少は経験と知識が増えたので、次同じことをするときは、もっと短い時間でできるようにはなっていると思います。
お終いに
毎度、こういう挑戦をすると困難という壁に正面衝突して、辛くて泣いたりしてしまいます。今回は特に、アレンジ力の限界を痛感したことと、動画編集はグラボを使って大変すぎるという現実が堪えました。何はともあれ、一つプロジェクトを終えることができたので、またエリス小説本編を執筆したり、他の何かに打ち込んだり、リラックスしたりする時間が確保できそうです。
それでは今回の記事はここまでになります。最後まで読んでくれてありがとうございました。
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